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J-GLOBAL ID：201802233618281964   整理番号：18A0834044

森林の多面的機能に関わる土壌・生物要因の林相間比較(VI)-表層土壌の酸性度-

著者 (1件)： 中川昌彦 (北海道総合研究機構 林試 道東支場)
資料名： 北海道林業試験場研究報告  (Bulletin of the Hokkaido Forestry Research Institute)
号： 55  ページ： 43-45  発行年： 2018年03月 
JST資料番号： G0111A  ISSN： 0910-3945  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 森林の多面的機能に関わる土壌要因の林相間比較を行うため,同一の地質(第三紀砂岩・泥岩互層),気象条件,斜面方位に成立する林齢40~50年生の,ウダイカンバ二次林,ウダイカンバ人工林,カラマツ人工林,トドマツ人工林およびトウヒ類人工林の計5林分において,0~5cm,5~10cm,15~20cmの3段階の深さで表層土壌の酸性度の調査を行った。深さ別に林相間で比較を行ったところ,5~10cmと15~20cmの深さでは,林相間での有意な違いはみられなかった。一方で0~5cmの深さでは,トウヒ類人工林において酸性度がウダイカンバ二次林やトドマツ人工林,カラマツ人工林よりも有意に強かった。これらの結果から,第三紀砂岩・泥岩互層を母材とする土壌の広葉樹二次林で林相転換を行ってアカエゾマツやヨーロッパトウヒなどのトウヒ類を植栽した場合,40~50年の期間で深さ0~5cmのごく表層においてのみ土壌が酸性化する可能性が示唆された。しかしカラマツやトドマツを植栽しても40~50年という期間では土壌の酸性度が大きく変化する可能性は小さいと考えられた。(著者抄録)

シソーラス用語： 森林 ,  *森林土 ,  *土壌化学特性 ,  *生物相 ,  *植生 ,  カラマツ ,  トドマツ ,  カバノキ科 ,  二次林 ,  人工林 ,  トウヒ ,  林分 ,  表層土 ,  *酸性度 ,  Picea abies
準シソーラス用語： *林相 ,  ウダイカンバ ,  アカエゾマツ

分類 (2件)： 森林生物学一般  (FF02010T) ,  土壌化学  (FB04040C)

引用文献 (11件)：

• 原秀穂 (2009) 森林の多面的機能に関わる土壌・生物要因の林相間比較(IV)-昆虫,地表性オサムシ科-.北林試研報 46:153-156.
• Laurent A, J R Jacques, D Binkley, A Rothe (2002) Impact of several common tree species of European temperate forests on soil fertility. Ann For Sci 59: 233-253
• 南野一博・明石信廣 (2009) 森林の多面的機能に関わる土壌・生物要因の林相間比較(III)-小型哺乳類-.北林試研報 46:145-152.
• 中川昌彦・大野泰之・山田健四・八坂通泰・寺澤和彦 (2009a) 森林の多面的機能に関わる土壌・生物要因の林相間比較 (I)-表層土壌の理学性-.北林試研報 46:127-136.
• 中川昌彦・大野泰之・山田健四・長坂有・八坂通泰 (2009b) 森林の多面的機能に関わる土壌・生物要因の林相間比較 (II)-下層植生-.北林試研報 46: 137-144.

タイトルに関連する用語 (5件)： 森林 ,  土壌 ,  林相 ,  表層土壌 ,  酸性度