抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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和歌山県の紀の川流域で古くから栽培されてきた薬用のアカジソ遺伝資源を地域の特産品として活用しようとしているが,そのためには類似の特徴をもつ他のシソ品種との間の優位性を明らかにしておく必要がある。そこで本研究では,強いシソ特有の香りを特徴とする和歌山県の在来シソ2系統と,「芳香性」をうたう市販の3品種,および,一般的なチリメンジソ1品種を供試して,形態的特徴および機能性成分含有量の調査を行って,和歌山県の在来シソ系統の遺伝的および商業的優位性の評価を行った。その結果,和歌山県の在来シソ系統はアカジソであったが,「芳香性」シソ3品種はいずれもチリメンジソであった。和歌山県の在来シソ系統は,供試した「芳香性」シソ品種よりも多くの機能性香気成分を含んでおり,この点で商業的有意性が認められた。もう一方の機能性物質である水溶性ポリフェノールの含有量については,生葉では供試した品種・系統間で差がみられなかったが,乾燥葉では品種間差が拡大した。乾燥期間中にも水溶性ポリフェノールの生合成が行われていることが示唆された。(著者抄録)