抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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日本の都市は住宅不足に陥ったが,それは第二次世界大戦中の戦局拡大によって引き起こされた。この状況を扱うために,厚生省住宅局はHMC(住宅対策委員会)を開催し,「HMC答申」を作成した。過去の研究は,住宅供給対策の側面を指摘した。一方,HPRCD(同潤会住宅制度調査委員会)は,住宅法案を同時に作成することを試みた。以下のテーマ,即ち第一部会(住宅調査),第二部会(住居標準)第三部会(住居監督)及び第四部会(住宅供給),を研究しているHPRCDの研究グループであるHASRS(「住居法」特別研究員会)の4つのセクションにより,作成された。本研究では,「HMC答申」の策定プロセスと,「HMC答申」とHPRCDの関連活動による日本住宅政策の歴史におけるその意義を示した。ここで明らかにした事実は以下のとおりである:住宅局の担当者は,西欧諸国に倣ってモデル化された住宅政策を確立するために住宅政策委員会を開催することを試みた。彼らはHPRCDの活動にも参加し,また住宅に関する統一された法律として住居法を制定することを意図した。しかし,それらは,戦局拡大のため,住宅政策委員会を開催することができなかった。実際に,彼らは,生産拡大に貢献する政治的方針に従わなければならず,軍需工場と都市の地域における住宅不足を解決することが最も高い優先度を有していた。この状況を踏まえて,HMCを開催することを決定し,そして「HMC答申」にHPRCDの徹底的な研究から得た考え方を取り入れ,「HMC答申」は以下のように構成された:即ち,(1)「賃貸住宅所有者協会設立に対する指針(試案)」(2)「住宅供給の特別措置の指針」(3)「住宅会社設立に対する指針(試案)」(4)「住宅調査の指針」(5)「住宅対策実施に要する方法」である。(1),(2),(3),及び(5)の対策は,HASRSの第4部会による研究から示された評価に基づいて作成された。特に,第4部会で最も有効な方法と考えられていたため,HMCの全体の中で最初に住宅会社設立について議論した。さらに,第1章によって研究された事項は,(4)に強く反映された。第部会と第3部会は,住居の標準と監督に関する対策が住宅不足の解決に直接寄与しなかったため,「HMC答申」にその考え方を取り入れることができなかった。しかし,HMC中にその考え方を実現する努力を行った。「HMC答申」は,住宅会社法のように,第二次世界大戦中における住宅供給対策を提案する上で重要な役割を果たしている。さらに,本論文は,それが,住宅法作成の活動の歩み寄りの成果であることを示した。したがって,それは,住宅政策に関する徹底的で包括的な研究から得た考え方を部分的に含んだ。(翻訳著者抄録)
