抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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背景と目的: 最近,短期豪雨が頻繁に発生しており,残念ながら,水害の数の増加が予想される。舗装に対するポーラスコンクリート(POC)の適用は,洪水に対する効果的な対策であると考えられる。しかし,現在のところ,POCにおける水の流動力学は,降雨の流量を推定し制御できるほどには良く理解されていない。路面へのPOC適用では,透水性性能の定量化および住宅地域における雨水流量の予測のために流動力学を理解することが重要である。本研究では,舗装へのPOCの適用性を調べるために,まず,POCの水力特性を把握し,POCの透水性モデルを構築した。さらに,雨水の流出遅れ効果について研究した。非線形透水性モデルの構築:日本コンクリート工学協会は,透水係数を決定するため飽和状態でのPOCの一定水準透水試験の方法を提案している。この方法では,透水係数はDarcyの法則から計算される(Eq.(1)を参照)。しかし,平均流速vと動水勾配iとの関係は非線形であると考えられ,Eq.(2)に従って成功裏に推定された。v=k<sub>T</sub>・i (1)。v=k’・i<sup>m</sup> (2)。例えば,iが3水準で設定されるとき,著者らは3つの異なる透水性指標k<sub>T</sub>を得た。他方,Eq.(2)からはk’の1つの値だけが決定された。本報告において著者らは,乱流水流を考慮して,べき指数mが0.5に等しいと仮定してEq.(3)を得た。v=k’<sub>(m=0.5)</sub>・i<sup>0.5</sup> (3)。Eq.(4)は,空隙率V<sub>R</sub>と骨材の平均サイズ<span style=text-decoration:overline>φ</span><span style=text-decoration:overline>a</span>の関数として,一連の試験データから,指標k’<sub>(m=0.5)</sub>の近似値として得られた。ここで,先の報告で述べた通り,POCが非浸透性となるPOCの空隙率は約13%であることが分かった。したがって,横軸の切片を13%に設定した。k’<sub>(m=0.5)</sub>=a・V<sub>R</sub>-b (4)。a=0.0083<span style=text-decoration:overline>φ</span><span style=text-decoration:overline>a</span>+0.042。b=0.11<span style=text-decoration:overline>φ</span><span style=text-decoration:overline>a</span>+0.54。Eq.(4)は,浸透表面を有する水平動的流れ,および低い動水勾配を含む一定水準の垂直透水試験の結果に対して一般に適用可能である。POCによって舗装した住宅地域の豪雨の排水シミュレーション: POCのために提案した非線形透水性の式(Eq.(3)とEq.(4))を,住宅地域の豪雨の排水シミュレーションに適用した。POC舗装の適用による最大流水量における量の減少と流出遅れの効果を,シミュレーションの結果から確認した。(翻訳著者抄録)