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J-GLOBAL ID:201802241005021912   整理番号:18A1279059

ホンシュウジカと和歌山県沖ノ島(友ヶ島)の移入ジカを識別するための核遺伝マーカーの開発

著者 (2件):
資料名:
巻: 40  号:ページ: 35-40  発行年: 2018年06月30日 
JST資料番号: F1336A  ISSN: 2187-2910  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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2016年7月に,ホンシュウジカ(Cervus nippon centralis)の非生息地である大阪府泉南郡岬町でメスジカが捕獲され,遺伝解析の結果,この個体がホンシュウジカとタイワンジカ(C.n.taiouanus)の交雑個体である可能性が示唆されている。捕獲地点に近い和歌山県沖ノ島(友ヶ島)には人為的に導入されたタイワンジカが生息していること,付近の海上をシカが泳いでいるところが目撃されていることから,本州側への侵入が発生しているものと推察される。ホンシュウジカ固有の特徴を維持するためには,遺伝子撹乱状況を早急に把握し,対策を行う必要がある。本研究では,沖ノ島のシカとホンシュウジカの集団の判別に有用な遺伝マーカーを開発することを目的として,データベースに登録されているシカ科とウシの核ゲノム情報を用いた遺伝解析と分子生物学的実験を行った。沖ノ島のシカ(n=4)とホンシュウジカ(n=3)から得られたサンプルを対象に,新たに開発した5つの遺伝マーカーを用いて塩基配列を調べた。その結果,5つのうち2つのマーカーで配列の決定に成功した。また,その両方の遺伝マーカーで,沖ノ島のシカとホンシュウジカの間で異なる配列が検出された。この結果は,本研究で開発した2つの遺伝マーカーが,上記2集団の判別に有効であることを示唆する。今後,解析を行うサンプル数を増やすことで,これらの遺伝マーカーの有効性をさらに詳細に検証する必要がある。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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都市問題,都市防災  ,  自然保護 
引用文献 (11件):
  • Danecek, P., A. Auton, G. Abecasis, C. A. Albers, E. Banks, M. A. DePristo, R. E. Handsaker, G. Lunter, G. T. Marth, S. T. Sherry, G. McVean, R. Durbin & 1000 Genomes Project Analysis Group. 2011. The variant call format and VCFtools. Bioinformatics, 27 : 2156-2158.
  • Dupuis, J. R., A. D. Roe & F. A. Sperling. 2012. Multilocus species delimitation in closely related animals and fungi: one marker is not enough. Molecular Ecology, 21 : 4422-4436.
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  • Li, H. 2011. A statistical framework for SNP calling, mutation discovery, association mapping and population genetical parameter estimation from sequencing data. Bioinformatics, 27 : 2987-2993.
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