抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,農山漁村における事前復興のあり方について報告した。先ず,日本は世界でも有数の地震多発国であること,また,地震だけでなく台風の常襲地帯でもあること,とくに農山漁村は居住地のみならず生産地が被害を受け,災害復旧・復興を難しくしていること,しかし,ひとたび災害になればその都度修正が加えられ,より安全な生活環境が追求されてきたこと,伝統的な農山漁村には減災のシステムが内在していること等を報告した。次に,津波への対応,共同体の力,共同体の維持について報告した。更に,心のよりどころ,集住の変容について報告した。最後に,人口減少,低成長時代における農山漁村の事前復興は共同体の力に頼らざるを得ないこと,そのためにはまず,集落の人々の心をひとつにまとめて共同体を維持することの意義について再認識する必要があること,その上で集落に内在している最善の環境とシステムについてその意味を読み取り,その価値に気づいていない集落の人々と共に再評価し,共有化し,次世代へと継承していかねばならないこと等を報告した。