抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
日本の農業は,国内食市場の縮小に加えて,自由貿易協定FTAや環太平洋戦略的経済提携協定TPPなどの課題を抱え,農業への自由な参入と国際的な競争環境にさらされている。平成23年に「6次産業化・地産地消法」が施行され,これにより,全国で多くの農業者が地域資源を活用した新事業(6次産業化)に取り組んでいる。高付加価値化を目的とした農産物自体のブランド化に対する関心も高まり,「夕張メロン」「宮崎完熟マンゴ」などが有名である。ニセコ地域におけるニセコ産農産物のブランド化に向けた調査を行い,ニセコ地域の宿泊業,飲食業,卸売・小売業者を訪問し,農産物意思決定権を持つ,キーパーソンにヒアリングを行った。ニセコ産農産物の強みとして,「美味しい・味」「新鮮」「高品質」が挙げられた。ニセコ産農産物を購入するにあたっては,「ニセコらしさ」「味」「品質」「鮮度」を重視,ニセコ産農産物の利用を増やす課題として「配送」「通年・安定供給」「価格」が挙げられた。また,ニセコ地域の事業者へのアンケート調査という限定的な条件の結果であるが,農産物のブランド化には,消費者認知が重要な要素となる。そのためには,農協,ニセコ地域のホテルや旅館,飲食店などの事業者が積極的にニセコ産の農産物を取扱,アピールする必要がある。