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J-GLOBAL ID:201802247668505668   整理番号:18A0656812

原子力災害による山野の汚染と帰村後もつづく地元の被害-マイナー・サブシステンスの視点から-

Radioactive Contamination of Mountains and Its Damage to Local Communities: From the View Point of Minor Subsistence
著者 (1件):
資料名:
号: 21  ページ: 106-121  発行年: 2015年12月25日 
JST資料番号: F2144A  ISSN: 2434-0618  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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東日本大震災からの復興過程においては,「被災者の声」が重視されている。しかしながら,積極的に被害を訴えていない事柄がたしかに存在する。本稿が対象とするマイナー・サブシステンスはその典型例である。そこで本稿では,放射能汚染下で帰村に取り組む地域社会を対象とし,ヤマの汚染が生活に支障をもたらしているにもかかわらず,何ゆえに人びとは被害として積極的に提起しないのかを明らかにする。震災後のマイナー・サブシステンスをめぐっては,三重苦というべき困難な状況にある。第1に,生活上必要な資源にもかかわらず,高濃度の放射能汚染が見られる。第2に,放射能汚染をめぐる政策的支援の対象から漏れ落ちていること。そして第3に,日常的な食を介して人間関係に亀裂が生じていることである。このように明らかな被害が生じている。けれどもその被害は,積極的に語られ訴えられてはいない。なぜなら,これまでの自然利用のローカル・ルールが,被害の「意図的潜在化」を招いている。さらに,汚染された食への対応は,家族ごとの判断にゆだねられ「問題の個別化」が生じ,共通課題とすることが困難になっていることが明らかとなった。すなわち,災害からの復興を考えるにあたって,被害者が積極的に訴える被害だけでなく,人びとの生活経験をふまえてはじめて理解できる被害を提起していく必要があろう。(著者抄録)
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分類 (1件):
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環境の汚染及び防止 
引用文献 (28件):
  • 秋道智彌,1995,『なわばりの文化史-海・山・川の資源と民俗社会』小学館.
  • Beck, U.,1986, Risikogesellschaft:Auf dem Weg in eine andere Moderne, Suhrkamp.(=1998,東廉・伊藤美登里訳『危険社会-新しい近代への道』法政大学出版局.)
  • 藤川賢,2012,「福島原発事故における被害構造とその特徴」『環境社会学研究』18:45-59.
  • 福田アジオ,1989,『時間の民俗学・空間の民俗学』木耳社.
  • 舩橋晴俊,1999,「公害問題研究の視点と方法-加害・被害・問題解決」舩橋晴俊・古川彰編『環境社会学入門-環境問題研究の理論と技法(社会学研究シリーズ理論と技法25)』文化書房博文社, 91-124.
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