抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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文化財の輸送では,専用の車両が使用され,各工程は専門の技術者によって慎重かつ丁寧に輸送される。したがって,基本的には輸送中に生じる振動が,商工業分野の商品のそれと比較すると格段に小さい。ただし,文化財は環境中の振動レベルが低くても素材自体が極めて脆弱であるために細心の注意を払う必要がある。現状では振動レベルが低い環境下で示す梱包資材の振動特性については情報が不足している。そこで,文化財の梱包において高い頻度で用いられるポリエチレンフォーム材についての振動特性を把握するための加振実験を行った。その結果,入力加速度の変化に伴って緩衝材の固有振動数が変化することが分かった。また,入力加速度が小さくなると,それに応じて緩衝材の固有振動数における伝達率が急激に低下する現象が見られた。こうした特性はほとんど知られておらず,一般的によく用いられる包装資材の振動特性を文化財輸送環境のレベルの範囲で詳細に把握しておく重要性は高い。(著者抄録)