抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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情報通信基盤の役割は,その時代背景によっても大きく変わる。全総計画が策定された高度経済成長期においては,まずは通信インフラ(もっぱら電話網)の全国的な敷設が主な関心事であった。これらが一巡し,データ通信,インターネットの時代になると,如何に全国から同じ条件でアクセスできるか,という「情報アクセシビリティ」が社会的な課題のひとつとなった。さらに,こうした環境が全国で完成した後は,ネットユーザ自身の情報要求のみならず,今までコンテンツやインフラを提供してきた側からの「情報要求」が起き,彼らが収集した情報が,ビッグデータとして取り扱われるようになる。地方創生の要請を受け,全国の自治体自身も自らのアクションに対する成果把握が求められるようになることから,今まで把握し得なかった,状況の可視化や,社会実態のリアルなトレースに対するニーズが高まっている。本稿は,全総計画の歴史を紐解きながら,情報通信基盤の整備や役割にフォーカスし,初期の「インフラ整備」「情報アクセシビリティ」と,その延長にある「情報要求の流れの転換」について論考する。そして社会公共分野における健康増進,人口統計,広報広聴を例として,データを活用することで見えてくる新たなキーワード,「計測の可能性」-mesurablity-を手掛かりに,新しい社会の「見え方」と,これらを用いた効果的な「見せ方」の可能性について提言する。(著者抄録)