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J-GLOBAL ID：201802253532332675   整理番号：18A0381141

新規運動に誘発されたホルモンイリシンはAktおよびERK1/2シグナル伝達経路の活性化を介してニューロン損傷から保護し,脳虚血における身体運動の神経保護に寄与する【Powered by NICT】

The novel exercise-induced hormone irisin protects against neuronal injury via activation of the Akt and ERK1/2 signaling pathways and contributes to the neuroprotection of physical exercise in cerebral ischemia

著者 (5件)： Li Dong-Jie (Department of Pharmacy, Shanghai Tenth People’s Hospital, Tongji University, Shanghai, China) ,  Li Yong-Hua (Department of Anesthesiology, Changzheng Hospital, Second Military Medical University, Shanghai, China) ,  Yuan Hong-Bin (Department of Anesthesiology, Changzheng Hospital, Second Military Medical University, Shanghai, China) ,  Qu Le-Feng (Department of Vascular and Endovascular Surgery, Changzheng Hospital, Second Military Medical University, Shanghai, China) ,  Wang Pei (Department of Pharmacology, School of Pharmacy, Second Military Medical University, Shanghai, China)
資料名： Metabolism  (Metabolism)
巻： 68  ページ： 31-42  発行年： 2017年 
JST資料番号： B0230B  ISSN： 0026-0495  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： オランダ (NLD)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： イリシンは脂肪褐変と熱産生の調節に関与する新規運動誘発マイオカインである。本研究では,脳虚血におけるイリシンの潜在的役割を調べ,イリシンはマウスにおける身体運動の神経保護効果に関与しているかどうかを調べた。中大脳動脈閉塞(MCAO)モデルは,マウスにおける脳虚血を作製した。最初に,骨格筋におけるイリシン前駆体蛋白質FNDC5の発現における血漿イリシンレベルと変化は後虚血性脳卒中を決定した。第二に,血漿イリシンレベルとMCAOマウスにおける腫瘍壊死因子-α(TNF α),インターロイキン(IL)- 6とIL-1βの神経学的欠損スコア,脳梗塞容積,または血しょう中濃度を評価した。第三に,虚血性脳損傷に対するイリシンの治療効果はin vivoおよびin vitroで評価した。組換イリシンはMCAO手術後に尾静脈30分に直接注入し,脳梗塞容積,神経学的欠損,神経炎症,ミクログリア活性化,単球浸潤,酸化ストレスおよび細胞内シグナル伝達経路活性化(Akt及びERK1/2)に及ぼすイリシン処理の影響を測定した。イリシンは,酸素とグルコース欠乏(OGD)による培養PC12神経細胞に投与した。最後に,身体運動の神経保護におけるイリシンの関与の可能性を評価するために,マウスに2週間運動し,イリシン中和抗体はMCAO術前にこれらのマウスに注入されたブロックイリシン1hした。血漿イリシン濃度と筋肉内FNDC5蛋白質発現は虚血性脳卒中後に減少した。血漿イリシンレベルは脳梗塞容積,神経学的欠損スコア,血漿TNF-αと血漿IL-6濃度と負の相関を示した。OGD神経細胞では,イリシンは細胞損傷に対して保護した。MCAOマウスでは,イリシン処置は脳梗塞容積,神経学的欠損,脳浮腫と体重の低下を減少させた。イリシン処理はIba-1~+ミクログリアの活性化,MPO1~+単球の浸潤およびTNF-αとIL-6mRNAの両方の発現を阻害した。イリシンは梗塞周囲脳組織におけるニトロチロシン,スーパーオキシドアニオンおよび4-ヒドロキシノネナール(4 HNE)のレベルを有意に抑制した。イリシン処理はAktおよびERK1/2リン酸化を増加させたが,特異的阻害剤によるAktとERK1/2の阻害は,イリシンの神経保護効果を減少させた。最後に,イリシン中和抗体を注入した運動させたマウスは,対照IgGを注入した運動させたマウスよりもより重篤な神経損傷を示した。イリシンはAktおよびERK1/2シグナル伝達経路の活性化を介して虚血誘発性ニューロン損傷を減少させ,脳虚血に対する物理的運動の神経保護効果に寄与する,イリシンは代謝と心臓脳血管疾患を結びつける因子である可能性があることを示唆した。Copyright 2018 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【Powered by NICT】

シソーラス用語： 脳梗塞 ,  *脳虚血 ,  酸化ストレス ,  リン酸化 ,  *ニューロン ,  ニューロパチー ,  培養 ,  TNFα ,  血漿 ,  血漿中濃度 ,  単球 ,  心臓 ,  インターロイキン6
準シソーラス用語： 蛋白質発現 ,  *Erk1/2 , 【Automatic Indexing@JST】

著者キーワード (5件)： Irisin ,  脳虚血 ,  身体運動 ,  神経保護 ,  神経炎症

分類 (2件)： 神経の基礎医学  (GN01020W) ,  循環系の基礎医学  (GJ01020K)

タイトルに関連する用語 (13件)： 運動 ,  誘発 ,  ホルモン ,  イリシン ,  Akt ,  ERK1 ,  シグナル伝達経路 ,  活性化 ,  ニューロン ,  損傷 ,  脳虚血 ,  身体運動 ,  神経