抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,京都大学防災研究所における洪水制御研究グループによる洪水被害の概要と各焦点について報告する。選択した焦点は以下の通りである。1)筑後川の北側は災害未経験の地域である,2)日田森林域の森林崩壊と河川堤防侵食により大量の流木が発生し,3)風化花崗岩地域からの大量の堆積物,4)洪水,堆積物そして流木による複合災害の様相を示し,5)ダムの無い小河川では,短期間に洪水が発生し被害が出た,6)多くの溜池の中で,いくつかの溜池では崩壊による被害が広がったが,破壊しなかった溜池は流木や堆積物を食い止めて下流の被害を低減した,7)いくつかの砂防ダムは堆積物だけでなく流木も食い止めた。8)ダム貯水池のうち,寺内ダムは洪水,堆積物そして流木の3要素を制御するのに大きな役割を果たし,ダムが無ければ下流で大洪水が発生した可能性がある。このような被害の特性に基づいて,統計上の最大値の観点から,降雨と流出/斜面崩壊と豪雨による洪水の統合解析としての洪水解析,流れ経路/堆積物流出と洪水被害特性による斜面崩壊,下流域の堆積物と洪水の解析,ダムによる流木食い止め効果と下流域の洪水リスク軽減効果を報告した。(翻訳著者抄録)