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J-GLOBAL ID:201802256671772014   整理番号:18A0541425

カイコガの生殖系列のpiRNA生合成におけるミトコンドリア局在因子PapiおよびZucchiniの階層的役割

Hierarchical roles of mitochondrial Papi and Zucchini in Bombyx germline piRNA biogenesis
著者 (10件):
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巻: 555  号: 7695  ページ: 260-264  発行年: 2018年03月07日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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piRNA(PIWI-interacting RNA)は,調節性の小分子RNAで,PIWIタンパク質に結合して,動物の生殖系列においてトランスポゾンを制御し,ゲノムの完全性を維持している。カイコガ(Bombyx mori)におけるpiRNAの3′末端の形成は,3′→5′エキソヌクレアーゼであるTrimmer(Trim;哺乳類ではPNLDC1として知られる)によって仲介されることが示されており,piRNA中間体は,ミトコンドリアのTudorドメインタンパク質Papi上に繋留されたPIWIタンパク質に結合する。Zucchini(Zuc)エンドヌクレアーゼとNibbler(Nbr)3′→5′エキソヌクレアーゼは,どちらもショウジョウバエ(Drosophila)のpiRNA生合成において非常に重要な役割を担っているが,この2つが他の種でもpiRNAのプロセシングに必要であるかどうかは分かっていない。今回我々は,カイコガにおいてZucを欠損させてもTrimとNbrのレベルには影響を及ぼさないが,Papi複合体内にpiRNA中間体の異常な蓄積を引き起こし,これらは組換えZucによりプロセシングを受けて成熟piRNAを形成することを示す。PapiはPIWIタンパク質と結合してリン酸化された時のみ,RNA結合活性を発揮したことから,複合体の組み立てには階層的な過程が関与していると考えられる。Papi複合体内のpiRNA中間体の5′末端と3′末端の両方が,PIWIタンパク質による「切断」活性の特徴を示したが,成熟piRNAにはフェージングパターンは観察されなかった。Zucの欠損はこの中間体の5′末端および3′末端の形成には影響を及ぼさなかったことから,カイコガのpiRNAの5′末端は,Zucには依存せずPIWIタンパク質の切断活性によって形成され,一方,3′末端はZucエンドヌクレアーゼによって形成されるという考えが強く裏付けられた。カイコガはフェーズのあるpiRNAに依存する転写サイレンシング装置を持たないので,カイコガのpiRNA生合成装置はショウジョウバエの装置より単純である。Copyright Nature Japan KK 2018
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遺伝子発現 

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