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J-GLOBAL ID：201802257812086229   整理番号：18A0776989

金沢市南部に分布する中新統“犀川層”の層序学的再検討

Stratigraphic revision of the Miocene“ Saikawa Formation” distributed in the southern Kanazawa area, Ishikawa Prefecture, central Japan.

著者 (4件)： 山田敏弘 (金沢大学理工研究域自然システム学系) ,  手塚翔太 (金沢大学理工研究域自然システム学系) ,  神谷隆宏 (金沢大学理工研究域自然システム学系) ,  柳沢幸夫 (産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地質情報研究部門)
資料名： 地質調査研究報告  (Bulletin of the Geological Survey of Japan)
巻： 68  号： 5  ページ： 183-221(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0341B  ISSN： 1346-4272  CODEN： CCKHA7  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 石川県金沢市南部地域に分布する中新統“犀川層”の層序を岩相層序学・生層序学的研究から再検討した.ここでは,従来の“犀川層”を下位から,山科層,犀川層(再定義),小寺山層に区分した.山科層は泥岩を主体とし,珪藻化石帯NPD4Aの約15.6-15.4Maを示す珪藻化石を含む.犀川層は主に粗粒砂岩からなり,得られた珪藻化石は再堆積であると考えられる.しかし,以前の研究で,CN5a帯(13.6-11.8Ma)の石灰質ナノ化石が報告されている.これらのことは,犀川層が山科層を不整合に覆うことを示す.小寺山層は,細粒砂岩を主体とし,その基底礫岩は犀川層上部を侵食している.また,小寺山層は上位の更新統大桑層の基底礫岩に侵食されている.小寺山層からは,日本では3Maまでに絶滅したカリア属(クルミ科)の内果皮が産出した.従って,大桑層は不整合で小寺山層を覆い,両者の間には130万年以上の堆積間隙があると考えられる.(著者抄録)

シソーラス用語： *石川県 ,  *中新世 ,  *岩相層序 ,  *生層序 ,  珪藻類 ,  植物化石 ,  不整合 ,  クルミ科 ,  砂岩
準シソーラス用語： 金沢市

著者キーワード (6件)： Saikawa Formation ,  Miocene ,  diatom ,  biostratigraphy ,  Kanazawa ,  Ishikawa Prefecture

分類 (1件)： 第三紀  (DE02060R)

引用文献 (48件)：

• Akiba, F. (1986) Middle Miocene to Quaternary diatom biostratigraphy in the Nankai Trough and Japan Trench, and modified Lower Miocene through Quaternary diatom zones for middle-to-high latitudes of the North Pacific. In Kagami, H., Karig, D. E., Coulbourn, W. T., et al., Initial Reports of the Deep Sea Drilling Project, U. S. Goverment Printing Office, Washington D. C., 87, 393- 480.
• 藤 則雄・堀 みより(1989) 金沢地域の新第三系の花粉学的研究:北陸新第三系の花粉学的研究(5).金沢大学教育学部紀要(自然科学),no. 38,59-77.
• Gradstein, F. M., Ogg, J. M., Schmitz, M. D. and Ogg, G. M.(2012) The Geologic Time Scale 2012. 1144p. Elsevier, Amsterdam, Boston.
• 堀 雄貴・陰地章人・塚脇真二(2001) 石川県金沢市南部大桑~山川地域の地質.日本海域研究,no. 32,29-53.
• 今井 功(1959) 5万分の1地質図幅説明書「金沢」.地質調査所,27p.

タイトルに関連する用語 (5件)： 金沢 ,  分布 ,  中新統 ,  犀川 ,  層序学