抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地球温暖化を防止し,環境を保護するために,内燃機関の性能と信頼性を向上させることは非常に緊急の課題であった。将来においてまだ重要な設計概念を考慮するために,エンジンにおける要素と潤滑剤のための摩擦技術に関する作者および共同研究者による過去の実験的または分析的研究がレビューされている。まず,高SAPS船舶用ディーゼルエンジン油の反摩耗または反スカッフィング特性を,往復試験リグを有するピストンリングとシリンダライナーの間の摩擦を測定することによって評価した。第2に,負荷容量の改善を,2ストロークサイクル船舶用ディーゼルエンジンのクロスヘッドピン軸受用の振動スライド軸受試験装置によるユニット支持荷重の限界を測定するだけでなく,従来のタイプ軸受またはオフセット型軸受のための油膜ポンプ能力を理論的に予測することによっても調査した。第3に,ピストンリングの設計パラメータとエンジン油の多段階粘度との油膜厚さと摩擦特性の変を,焼成およびブレーキングされたディーゼルエンジンによる摩擦損失を測定し,リングパックおよび混合潤滑条件下でそれらを予測することによって調べた。また,低粘度基油におけるZnDTPとMoDTCのような添加物の混合物による摩擦またはスカッフィング特性の変化を,オリジナルのカムフォロア試験装置を用いて,カムとフォロア試験片の間の接触荷重と摩擦力を測定することによって調べた。第4に,実用的なOHV機構と同じ大きさのオリジナルの試験装置でタペット本体に作用する力を測定することによってバルブトレインシステムにおけるカムとローラフォロアの摩擦特性を調べた。また,ローラ追従機を支持するために,カムロブまたは軸受タイプの表面仕上げに対して,摩擦低減の影響を調べた。第5に,ディーゼル煤種で汚染された高SAPS油による潤滑下での摩擦と摩耗を,カムフォロア試験装置で測定した。低粘度および/または低SAPS油で潤滑された作動エンジンにおける摩擦損失を測定し,また,煤汚染の有無にかかわらず低SAPS油で潤滑したカムフォロアの摩擦および摩耗を測定し,DLC被覆または鏡面仕上げのような他の表面改質との低SAPS油の適合性に対する影響を調べた。最後に,多成分鉱物エンジン油のためのエンジン運転条件の下で,シリンダ壁表面からの油種の蒸発に基づく理論解析に測定データを適用することによって潤滑油消費の機構を明らかにした。(翻訳著者抄録)