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J-GLOBAL ID：201802258832777515   整理番号：18A0836018

京都市北部地域のササ葉採集に関する在来技術

Indigenous Skills for Sasa Leaf Collection in Northern Part of Kyoto City

著者 (2件)： 東口涼 (京大 大学院農学研究科) ,  柴田昌三 (京大 大学院地球環境学堂)
資料名： ランドスケープ研究  (日本造園学会誌)
巻： 81  号： 5  ページ： 485-488  発行年： 2018年03月30日 
JST資料番号： F0408A  ISSN： 1340-8984  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 京都市において,チュウゴクザサの葉は,フェスティバルや料理文化のために広く使われており,その歴史は少なくとも300年以上にわたる。長い歴史と大きな需要は,農村地域におけるササの生息地周辺に葉産業をもたらし,地域景観管理のための慣習実践の1つである葉採集に関する在来知識を生み出した。先行研究では,採集地域などの業界の概要を明らかにできたが,採集技能そのものに関する具体的な情報はまだ明らかではない。本研究では,参加観察を行い,それらの物理的技術,採集基準,作業速度,葉の選別精度を記録した。結果として,地元の採集者は,審美的に傷の少ない今年の大型葉を選択的に採取し,その後,それらは,小さいか傷のある葉を完全に除去し,可能な最大サイズの葉束を得るための二次選別を行った。これらの作業の殆どは単純であったが,効率的な処理のための熟練が必要であった。ササコミュニティにおける葉の大きさのバリエーションとの比較は,採集の在来手法は選別的であるという観察を支持するものであった。採集活動による再生促進の可能性も指摘された。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *採取 ,  *ササ属 ,  技術 ,  *葉 ,  農業地区 ,  景観 ,  選別 ,  情報
準シソーラス用語： *在来技術

分類 (2件)： 公園,造園,緑化  (RD04020Y) ,  景観  (RD04010N)

引用文献 (9件)：

• 1) 阿部 佑平・柴田 昌三・奥 敬一・深町加津枝 (2011):京都市におけるササの葉の生産および流通:日本森林学会誌93(6),270-276
• 2) 黒川道祐(1682-1686):雍州府志(巻六):古書であるため立命館大学が提供するARC 古典籍ポータルデータベース <http://www.dh-jac.net/db1/books/search_portal.php> より2017 年9 月16 日閲覧:原典では「粽」ではなく「角黍」と記載されている。
• 3) 左京区役所:左京の自然を愛でるプロジェクト <http://www.city.kyoto.lg.jp/sakyo/page/0000159656.html> ,:2014.7.3 更新, 2017.9.16 参照
• 4) 東口涼・柴田昌三 (2017):一斉開花後のチュウゴクザサ(Sasa veitchii var. hirsuta)群落再生におけるニホンジカの継続的採食圧の排除がもたらす効果:日本 緑化工学会誌43(1),74-79
• 5) 京都市左京区別所花背広河原久多自治振興会 (1984):在所のぬくもり暮らしの記録:京都府京都農業改良普及所, 17-20

タイトルに関連する用語 (5件)： 京都 ,  地域 ,  ササ ,  葉 ,  採集