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J-GLOBAL ID：201802260070361135   整理番号：18A0312574

業務・加工用水稲品種「やまだわら」の多収条件

Increasing the Brown Rice Yield of Palatable Cultivar “Yamadawara” to over 800 g m^-2

著者 (2件)： 小林英和 (農研機構西日本農業研究センター) ,  長田健二 (農研機構西日本農業研究センター)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 87  号： 1  ページ： 67-75(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 業務・加工用水稲品種「やまだわら」について,窒素施肥試験を実施するとともに,複数作期の栽培試験を比較して多収条件を検討し,それらをもとに平均単収の約1.5倍にあたる精玄米重800 g m^-2以上達成のための栽培条件の提示を試みた.得られた最高収量は,2016年の施肥試験における877 g m^-2であり,「やまだわら」の多収性が確認された.窒素施肥による増収効果は年次によって異なり,2016年は有意であったが,2015年は有意ではなかった.その際,両年次とも,施肥量の増量によって籾数は有意に増加していたことから,登熟の良否が収量の施肥反応における年次間差をもたらしていると考えられた.実際に,複数作期の試験結果を利用し,登熟期の気象条件と収量の関連を解析したところ,出穂後20日間の日射量が高いほど収量も高くなる傾向が認められた.一方で,出穂後20日間の平均気温と籾数が高いほど整粒歩合が低下する傾向も認められた.これらの結果をもとに,「やまだわら」において,一定の品質(整粒歩合60%以上)を確保した上で,精玄米重800 g m^-2以上を達成する条件を検討したところ,試験地である広島県福山市では8月9~15日に出穂する作期を選択したうえで,精玄米重800 g m^-2以上が実現可能な籾数(41~45千粒 m^-2)を確保する窒素施肥が必要と考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： *水稲 ,  植物生理 ,  *作物収量 ,  栽培試験 ,  *施肥 ,  窒素肥料 ,  日射量 ,  平均気温 ,  成長段階 ,  広島県 ,  籾
準シソーラス用語： *やまだわら ,  多収 ,  窒素施肥 ,  出穂期

著者キーワード (10件)： 気象条件 ,  水稲 ,  多収品種 ,  窒素施肥 ,  やまだわら ,  Weather conditions ,  Oryza sativa ,  High-yielding cultivar ,  Nitrogen fertilizer ,  Yamadawara

分類 (2件)： 稲作  (FC03020C) ,  施肥法・肥効  (FB05030Y)

引用文献 (11件)：

• 米穀安定供給確保支援機構 2015. ライフスタイルの変化と米消費の動向. 米に関する調査レポートH26-6.
• 米穀安定供給確保支援機構 2016. 中食・外食事業者等の米の仕入等の動向. 米に関する調査レポートH28-1.
• 石井卓朗 2014. イネの育種展望と新品種-1) 食用加工用品種. JATAFFジャーナル 2 (2): 4-6.
• 岩井一弥・倉持仁志・竹内安智 2007. クリーピングベントグラス (Agrostis palustris Huds.) の生育に及ぼす 5-アミノレブリン酸と微量要素入り液状窒素肥料の組み合わせの影響. 芝草研究 35: 99-104.
• 小林英和・千葉雅大・長田健二 2014. 地上部窒素吸収量の増大による水稲多収品種の籾数増加とその限界. 日作紀 83: 374-379.

タイトルに関連する用語 (4件)： 業務 ,  水稲 ,  品種 ,  多収