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J-GLOBAL ID:201802263378115218   整理番号:18A0503548

南北方向の鉛直循環は大西洋深部に速い酸性化をもたらす

Meridional overturning circulation conveys fast acidification to the deep Atlantic Ocean
著者 (11件):
資料名:
巻: 554  号: 7693  ページ: 515-518  発行年: 2018年02月21日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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産業革命以来,北大西洋では人為起源の二酸化炭素(CO2)が蓄積され,海洋酸性化,すなわち水素イオン濃度の上昇(pHの低下)と炭酸イオン濃度の低下が生じている。この炭酸イオン濃度の低下によって,「アラゴナイト飽和ホライズン(それより深くなると海水はアラゴナイトという特定の炭酸カルシウムに関して不飽和になる)」がより浅い深度(浅瀬)へ移動し,サンゴが腐食性の海水にさらされている。本論文では,データベース解析を用いて,大西洋深部への酸性化した海水の現在の供給速度が続くと,亜寒帯北大西洋のアラゴナイト飽和ホライズンが今後30年以内に1000~1700m浅くなる可能性があることを示す。我々は,1991~2016年に,イルミンガー海の炭酸イオン濃度の低下に起因して,アラゴナイト飽和ホライズンが年当たり約10~15m浅くなり,同時にアラゴナイト飽和状態の海水の体積が減少したことを見いだした。生物に対するアラゴナイトの利用可能性の指標であるアラゴナイト飽和度を超える余剰な炭酸塩(xc[CO32-])の,大西洋の南北方向の鉛直循環による輸送量を決定することで,現在の炭酸イオンの深海への輸送量は産業革命以前より約44%少ないことが示された。我々は,大気中の人為起源のCO2の量が倍増すると(気候変動に対する「対策を講じないシナリオ」では30年以内に起こる可能性がある),xc[CO32-]の輸送量が産業革命以前と比べて64~79%減少し,冷水サンゴの生息環境が深刻な被害を受ける可能性があると推測する。さらに,大西洋の南北方向の鉛直循環によって,この酸性化した深層水は南方へも輸送され,腐食性の海水が世界の海洋に広がることになると思われる。Copyright Nature Japan KK 2018
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分類 (1件):
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海洋の構造・力学・循環 
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