抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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セメントスラリーと圧搾空気を高圧噴射する方法は地盤改良技術である。この方法はトンネル工事での避難路確保や出入り口の保護など様々な場面で用いられた。しかし,2011年の東日本大震災以降,液状化を防ぐ手段としてラチス状または壁状の柱列とともに用いられることが増えてきた。これまではラチス状または柱列状の改修は高圧噴射による円柱により行われてきた。柱が円柱であるために,実際に必要とされる土壌よりも多くの土壌が改良されてきた。従って,円柱はコストと環境的な要因から受け入れがたいものであった。そこで,多扇形型高圧噴射による地盤改良法を開発し,余分に改良される土壌を減らした。この方法は部分的な形成された扇型の柱から構成されている。本報告では,ラチス状または柱列状の地盤改良に対して,多扇形型の柱の有効性を幾何学的に検討した。多扇形型の柱の有効性を円柱および楕円形型の柱の場合と比較することで評価した。結果,壁状の改良を実施するときには多扇形の楕円形の柱が円形の柱よりも余分な改良をしないことが明らかになった。一方で同じ厚さの壁状の地盤改良が行われた場合,各楕円柱の間隔は多扇形型や円柱の場合よりも小さくなった。言い換えれば,楕円柱の場合,より多くの本数を必要とするということである。このことから,楕円柱や円柱を用いる場合よりも多扇形を用いたほうが改良工事がより効率的に行えるということができる。さらに,このために新しい道具を開発し,その作業性をフィールド試験により検証した。結果,地盤改良のために多扇形型の柱を構築することが可能であることを確認することができた。(翻訳著者抄録)