抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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セレン(Se)はヒト及び動物にとって必要な微量元素であり,Se施肥は作物の食用部分におけるSe濃度を増加させる効率的な方法であり,ヒト及び動物の健康におけるSeの利益効果を高める。リン酸塩と亜セレン酸塩の間の物理的および化学的性質の類似性のために,リン(P)供給は植物におけるSeの吸収に有意に影響するが,P供給がSeの細胞内分布および化学形態にどのように影響するかについてはほとんど知られていない。本研究において,冬小麦におけるSeの細胞内分布と化学形態に及ぼすP供給の影響を,中程度のSeレベル(0.1mg Se L(-1))による水耕栽培試験において調査した。Pを実験において3つの濃度(0.31,3.1および31mg P L(-1))で適用した。結果は,P供給の増加が冬コムギの根,茎,および葉におけるSeの濃度と蓄積を有意に減少させたことを示した。P供給の増加は,根細胞壁におけるSe蓄積を有意に阻害したが,根細胞のオルガネラおよび可溶性画分におけるSe分布を強化した。これらの知見は,P供給の増加がSeの根からシュートへの輸送を阻害することを示唆する。P供給の増加は,植物茎の細胞壁(先端および腋窩幹)および植物葉の細胞オルガネラにおけるSe蓄積を強化したが,茎および葉の可溶性画分におけるSe分布を阻害した。これは,P供給が冬コムギのシュートにおける細胞膜を横切るSe輸送を強化することを示唆する。さらに,増加したP供給は,冬小麦の組織におけるSeの化学形態を変化させた。これらの知見は,調節穀粒Se蓄積の理解に役立ち,Se富化穀粒を形成するヒトに対するSe摂取を強化するための実用的な方法を提供する。Copyright 2018 The Author(s) All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】