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J-GLOBAL ID：201802269078717505   整理番号：18A0664997

豚および鶏排せつ物の堆肥化における悪臭低減微生物の選択

Selection of Bad Odor Reduction Microbe for Composting of Pig and Pultry Feces.

著者 (8件)： 尾上武 (福岡県工技セ 生物食品研) ,  日下芳友 (福岡県工技セ 生物食品研) ,  山下聡子 (福岡県工技セ 生物食品研) ,  下川智子 (九州メディカル) ,  前田稔 (九州メディカル) ,  齋藤浩之 (福岡県工技セ 生物食品研) ,  西尾祐介 (福岡県農林業総合試) ,  浅田研一 (福岡県農林業総合試 資源活用研究セ)
資料名： 福岡県農林業総合試験場研究報告  (Bulletin of the Fukuoka Agriculture and Forestry Research Center)
号： 4  ページ： 7-12  発行年： 2018年03月 
JST資料番号： Y0232C  ISSN： 2189-4876  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 畜産経営に起因する苦情のうち,悪臭の占める割合は最も高く,豚や鶏での苦情発生率も高い。排せつ物の唯肥化施設は主な悪臭の発生場所であり,その原因物質はアンモニアと,メチルメルカプタン等の硫黄化合物である。そこで,養豚および養鶏の堆肥化施設における悪臭低減を目的に,小型実験装置を用いて堆肥化時に優れたアンモニアおよび硫黄化合物を低減する能力を有する微生物の選抜試験を実施した。鶏ではアンモニアのみ,豚ではアンモニアと硫黄化合物を対象に選抜を行った。その結果,鶏ではアンモニアを低減する能力を有する株は選抜されなかった。一方,豚ではアンモニアを低減する微生物Bacillus licheniformis Z21株と硫黄化合物を低減する微生物B.licheniformis M3株を最終選抜した。Z21株は豚排せつ物の堆肥化で発生するアンモニアの最高濃度を40~60%,M3株はメチルメルカプタンの最高濃度を78%,二硫化メチルを58%低減する能力を有する高温耐性菌である。今回選抜されたZ21株およびM3株は養豚の堆肥化施設で発生する悪臭を低減する資材として実用化が期待される。(著者抄録)

シソーラス用語： *家畜糞尿 ,  *堆肥化 ,  堆肥 ,  臭気 ,  *臭気防止 ,  アンモニア ,  硫黄化合物 ,  Bacillus licheniformis ,  臭気物質 ,  細菌 ,  養豚 ,  養鶏 ,  農場 ,  微生物分解 ,  脂肪族化合物 ,  チオール ,  ジスルフィド
準シソーラス用語： 耐熱性菌

分類 (2件)： 飼育管理機械・施設  (FB03050G) ,  農業廃棄物の排ガス処理  (FB07030M)

物質索引 (2件)： メチルメルカプタン ,  二硫化メチル

引用文献 (19件)：

• 羽賀清典 (1998) 堆肥化処理. 家畜ふん尿処理・利用の手引き. 畜産環境整備機構, 東京, p.31-38.
• Homidan A. AL., J.F. Robertson, A.M. Petche, 土屋正彦・片山詔司・斎藤忠次・信沢敏一・戸塚耕二 (2011) ブロイラーの生産性に及ぼすアンモニアと粉塵濃度の影響. 畜産の研究 65: 349-454
• 小山 太・黒田和孝・浅田研一・尾上 武・近藤隆一郎 (2011a), Bacillus SP.TAT105株添加による豚糞堆肥化過程のアンモニア揮散低減効果. 日畜会報 82: 163-169.
• 小山 太・松原英隆・今村弥生・尾上 武・近藤隆一郎 (2011b), 養豚堆肥化施設における発生源別の臭気物質の挙動. 日畜会報 82: 397-404.
• 小山 太・清水邦義・松原恵理・吉田絵美・近藤隆一郎 (2011c), スギ樹皮被覆による鶏ふん堆肥化過程のアンモニア抑制. 木材学会誌 57: 370-376.

タイトルに関連する用語 (6件)： 豚 ,  鶏 ,  排せつ物 ,  堆肥化 ,  悪臭 ,  微生物