抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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人と人工システムをトータルに捉える人間機械系の視点から,適応型システムが向かう方向について考察を加える。人工システムと人との関係は,代替するというフェーズから,協調や協働などのフェーズに進展するものと期待されているが,適応に関しては「代替」とみなせる現象に留まっている。そこで本稿では,よりスマートなフェーズにおける適応のあり方を,生物の「共に育つ」現象から類推する。そこでは,育つことを現象として捉えればインタラクションの痕跡が残ることであるという見方と,インタラクションには手間が本質であるという考察から,手間をかけさせてくれるシステムのデザインが指向される。共に育つ有様は,螺旋構造として模式される。この構造を成立させるためには,システム側は「ちょい悪」であることが必要である。この模式においては,螺旋構造の中心軸が「育つ方向」に見立てられ,その方向は生態学的知見を導入して定められる。すなわち,内に取り込み増大するのではなく,外を使って絞り込む方向に変容する。(著者抄録)