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J-GLOBAL ID：201802273774998611   整理番号：18A0610386

十勝川における大規模洪水後の水生植物群落の遷移について

著者 (2件)： 片桐浩司 (秋田県秋田中央高) ,  片桐浩司 (秋田県大)
資料名： 水草研究会誌  (Bulletin of Water Plant Society, Japan)
号： 106  ページ： 13-21  発行年： 2018年02月28日 
JST資料番号： L2453A  ISSN： 1348-4761  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・北海道の十勝川を対象に洪水前後のワンド(常に本川と接続する水域)とたまり(本川流路から孤立し増水時のみ本川と接続する水域)の水生植物の出現種の比較。
・ワンドおよびたまりの本川からの比高や距離などの空間的な位置関係と。洪水前後での種組成変化との対応の検討。
・ワンドにおける出現種の変化について,洪水前の5箇所のワンドのうち2箇所でエゾミクリ,ミズハコベの2科2種の水生植物の定着を確認したが,洪水後は水生植物が消失。
・たまりにおける出現種の変化について,洪水前のたまりでは13科25種の水生植物を確認したが,洪水後,5科7種の水生植物が消失。消失の程度には調査地点間で大きな差異。
・Sorensen指数で比較すると,本川との比高と本川までの距離との間に有意な正の相関を確認。つまり,本川からの比高が大きく,本川までの距離が長くなると洪水前後の種組成の類似性が高い。
・今後,水生植物の保全のためには,洪水によって植生の大部分が失われたワンドやたまりにおける水生植物群落の再生を追跡し,知見を集積することが重要。

シソーラス用語： *河川 ,  北海道 ,  *洪水 ,  *水生植物 ,  *群落 ,  *生態遷移 ,  遊水池 ,  高さ ,  距離 ,  生物分類 ,  ミクリ科 ,  オオバコ科 ,  類似性 ,  指数 ,  環境保全 ,  *自然保護
準シソーラス用語： Callitriche palustris ,  Sparganium emersum ,  Sorensen指数 ,  エゾミクリ ,  たまり ,  ミズハコベ ,  ワンド ,  種組成 ,  十勝川 ,  出現種 ,  *植生遷移 ,  植物保全 ,  比高

分類 (4件)： 植物生態学  (EE02000E) ,  植物分類学  (EH01030N) ,  植物形態学・解剖学  (EH01040Y) ,  自然保護  (SB06000L)

引用文献 (14件)：

• Allan J. D. and Castillo M. M., 2007. Stream Ecology 2nd ed. Structure and Function of Running Waters. Springer, The Netherlands.
• 安藤義範・笹田直樹・山本孝洋・内 智子・國井秀伸,2001.ツルヨシ除去によるバイカモ群落の復元手法.応用生態工学 4:153-162.
• Greulich, S., and Bornette, G., 2003. Being evergreen in an aquatic habitat with attenuated seasonal contrasts - a major competitive advantage? Plant Ecology 167: 9-18.
• 北海道開発局,2013.十勝川水系河川整備計画(変更).137pp.北海道開発局,札幌.
• Junk W. J., Bayley P. B. and Sparks R.E., 1989. The flood pulse concept in river flood plain systems. Canadian Special Publication of Fisheries and Aquatic Sciences 106 : 110-127.

タイトルに関連する用語 (5件)： 十勝 ,  大規模 ,  洪水 ,  植物群落 ,  遷移