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J-GLOBAL ID:201802273784774174   整理番号:18A1239089

家庭系食品廃棄物リサイクルにおける生ごみ処理物交換制度の現状と課題

Status and Issues of Exchange Systems for Dried Food Waste and Vegetables in the Recycling of Household Food Waste
著者 (3件):
資料名:
号: 20  ページ: 1-5 (WEB ONLY)  発行年: 2018年02月 
JST資料番号: U0367A  ISSN: 1344-8897  CODEN: HDNHFL  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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食品廃棄物の削減において家庭系生ごみの削減は重要である。それは食品廃棄物全体に占める家庭系の割合は高いにもかかわらず,そのリサイクルが進んでいないためである。また,家庭ごみに占める生ごみの割合も高いため,循環型社会形成のためにはそのリサイクルが重要である。しかし,家庭系の生ごみはさまざまな種類の生ごみが混合しているだけでなく,異物混入のリスクも高く,さらに家庭という広範囲に分散する排出源から少量ずつ排出されるため,その収集に費用がかかるために利用が困難なのが現状である。このような中で,家庭系生ごみのリサイクルは,1)地方自治体が設置した生ごみリサイクル施設において集中的に処理されるタイプと,2)小型の電動式生ごみ処理機や段ボールコンポストによる処理のように家庭内で分散的に処理されるタイプの二つの方法で主に行われてきた。しかし,前者は家庭からの収集システムの構築が必要であり,排出する家庭の負担や自治体の収集費用が増加すること,自治体のリサイクル施設への投資と運営のための費用が必要になるという課題がある。これに対して家庭内での分散処理では,処理機の導入費用や電気代などのランニングコストが各家庭の負担になることや,処理を行った後の生ごみ処理物の利用先が都市部や集合住宅では少なく,結果として可燃ごみとして処理される場合がみられるという課題がある。このようにそれぞれに課題がある中で,これらの欠点をうめる方法として「家庭系生ごみ処理物の交換制度」の取り組みが進んでいる。これは,家庭内で電動式生ごみ処理機や段ボールコンポストなのを利用して処理した「生ごみ処理物」を,商品券や野菜等と交換することで収集し,大量化した上で利用する仕組みである。本論文では,家庭系生ごみ処理物の交換制度の現状と課題を検討する。具体的には,交換事業を行っている5つの市を取り上げ,2015~2016年に行った市役所及び関係機関の聞き取り調査結果を用いて分析を行う。その現状についてみると,例えば,A市では1999年から家庭用の電動式生ごみ処理機や屋内設置型の生ごみ処理容器の購入費への補助事業を自治体が開始し,2002年からNPO法人が主体となって地域の野菜市で生ごみ処理物と野菜の交換制度を開始している。さらに,2004年には野菜との交換制度を全区に拡大し,2008年からはスタンプカード制度を導入し,ポイント数に応じて,ごみ・リサイクル関連グッズと交換できる仕組みを導入している。この仕組みは,家庭ごみ有料化と電気式生ごみ処理機の普及を背景としている。そして,家庭での生ごみ減量化の取り組みがエネルギーとコストをかけて行われているものの,その生成物の利用先がないために燃やせるごみとして処理されているという問題を解決するために行われている。そこでは,「交換」という仕組みを通して堆肥として利用することで,市の追加経費を抑えながらその利用を進めるという仕組みである。そして,自治体によって負担される交換に際して必要とされる費用は,1)家庭からの自発的な持ち込みによる収集コストの削減にとどまらず,2)用途が確保されることで家庭内での処理が促進され,自治体のごみ処理費用が削減できるという二重の効果をもたらしている。すなわち公的領域の支援によって家庭系食品廃棄物の市場形成を進める取り組みとして評価できる。(著者抄録)
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分類 (1件):
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廃棄物処理 

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