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J-GLOBAL ID：201802275092373709   整理番号：18A0776344

岩手火山における最近1万年間の爆発的噴火履歴の再検討:水蒸気噴火とマグマ噴火の時空間的関連

Re-evaluation of explosive activities of Iwate Volcano in the last 10,000 years: Spatial and temporal relationship of phreatic and magmatic explosions

著者 (3件)： 伊藤順一 (産業技術総合研 地質調査総合セ) ,  濱崎聡志 (産業技術総合研 地質調査総合セ) ,  川辺禎久 (産業技術総合研 地質調査総合セ)
資料名： 地質学雑誌  (Journal of the Geological Society of Japan)
巻： 124  号： 4  ページ： 271-296  発行年： 2018年04月15日 
JST資料番号： F0528A  ISSN： 0016-7630  CODEN： CHTZA5  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 岩手火山およびその周辺域における水蒸気噴火の発生履歴を解明するために,山麓部および登山道沿いでの詳細な地質調査に加え,¹⁴C年代測定および噴出物の構成物分析(特に,変質鉱物種分析)を行った。また,水蒸気噴火とマグマ噴火との関連性を検討するために,山麓部の火山灰層序を再確認しつつ,新たに年代測定を実施した。その結果,約8.4cal.ka以降の噴出物として,12ユニットの水蒸気噴火堆積物と,1ユニットの水蒸気噴火による火砕流あるいは熱水変質地域を源とする火山性流れ堆積物を認定した。約9千年前の大規模山体崩壊以降に発生した薬師岳のマグマ噴火と水蒸気噴火の時間的関連性については,両者が連続的に発生したイベントがある一方で,互いの休止期に発生するイベントもあり,一貫した関連性は確認できなかった。一方,数百~千年スケールでの活動推移に着目すると,爆発的マグマ噴火の活性期には水蒸気噴火の発生頻度が高まる傾向が認められる。(著者抄録)

シソーラス用語： *岩手県 ,  火山 ,  *噴火活動 ,  完新世 ,  火砕流堆積物 ,  放射性炭素法年代測定 ,  火山噴出物
準シソーラス用語： 岩手火山 ,  *水蒸気噴火

分類 (1件)： 火山地質学一般  (DE07070L)

引用文献 (58件)：

• Alloway, B. V., Larsen, G., Lowe, D. J., Shane, P. and Westgate, J. A., 2007, Tephrochronology. In Elias, S. A., ed., Encyclopedia of Quaternary Sciences, 4, Elsevier, Amsterdam, 2869-2898.
• Beget, J. E. and Kienle, J., 1992. Cyclic formation of debris avalanches at Mount St Augustine volcano. Nature, 356, 701-704.
• 中央気象台・盛岡測候所(Japan Metrological Agency and Morioka Weather Station), 1935, 岩手火山に就いて(Report about Iwate Volcano)*.測候時報(Weather Service Bull.), 6, 1-10.
• 土井宣夫(Doi, N.), 1991, 岩手火山山麓の岩屑なだれ堆積物群; 口絵および解説(Debris avalanche deposits at the foot of Iwate Volcano, northeast Japan; pictorial and commentary). 火山.第2集(Bull. Volcanol. Soc. Japan, 2nd Ser.), 36, 口絵および483-484.
• 土井宣夫(Doi, N.), 1999, 岩手山の縄文時代以降の噴火史(Eruptive history for Iwate Volcano after the Jomon period)*. 月刊地球(Chikyu Monthly), 21, 257-263.

タイトルに関連する用語 (7件)： 岩手火山 ,  爆発的噴火 ,  履歴 ,  水蒸気噴火 ,  マグマ ,  噴火 ,  時空間