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J-GLOBAL ID:201802277145643001   整理番号:18A1238420

北海道網走地域上空のエアロゾル中鉄濃度の2008年から2015年の年変動

Annual Variation of Iron Concentration in Aerosol over Abashiri Area, Hokkaido from 2008 to 2015
著者 (4件):
資料名:
巻: 63  号:ページ: 35-41  発行年: 2018年06月29日 
JST資料番号: G0291A  ISSN: 0375-9202  CODEN: TNDNA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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大気エアロゾルは地球規模の放射伝達に影響を与えるだけではなく,海洋への微量元素の供給の意味で,海洋生態系の出発点である植物プランクトンに直接影響を与える。北太平洋亜寒帯は海洋生物生産の高い海域として知られているが,その一部は鉄不足によって植物プランクトンによる基礎生産が制限されるHNLC海域である。この海域への鉄の供給源としては,アムール川からオホーツク海を介し北太平洋に流れ込む海洋経路と,大陸から季節風によって大気から運搬される経路がある。近年,黄砂の増大が報告されており,大陸から季節風によって運搬される鉄の北太平洋への供給を見積もることは今後の海洋生物生産を推定するために有意義なことである。本研究は,その一部を担うため,網走上空のエアロゾル中の全鉄濃度を2008年から2014年までの7年間,水溶性鉄濃度を2015年までの8年間,それぞれ粗大粒子(≧2.1μm)と微細粒子(<2.1μm)に分けて観測した。その結果,粗大粒子中の全鉄濃度は7年間平均が210.5μgm-3day-1,最も平均濃度が高かった年は2010年で336.4μgm-3day-1,平均濃度が低かった年は2014年で52.1μgm-3day-1だった。粗大粒子中の水溶性鉄濃度は8年間平均が1.30μgm-3day-1,最も平均濃度が高かった年は2012年の2.01μgm-3day-1,平均濃度が低かったのは2013年の0.68μgm-3day-1だった。微小粒子中の7年間平均全鉄濃度は99.4μgm-3day-1,平均濃度が高かった年は2010年で153.0μgm-3day-1,平均濃度が低かった年は2014年で21.4μgm-3day-1だった。微小粒子中の水溶性鉄濃度は8年間平均が2.93μgm-3day-1,最も平均濃度が高かった年は2012年の4.02μgm-3day-1,平均濃度が低かったのは2013年の2.17μgm-3day-1だった。全観測期間を通して全鉄濃度は減少傾向にあるが,水溶性鉄濃度は粗大粒子は増加傾向にあり,微小粒子では横ばいだった。大気エアロゾルから北太平洋へ供給される水溶性鉄は,植物プランクトンの成長に直接影響を与えるものであり,この研究により増加傾向にあることが判明した。(著者抄録)
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分類 (1件):
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水圏・生物圏の地球化学 
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