抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,いわゆる整備新幹線の建設が進行し,次なる路線整備として基本計画線の建設に対する注目が集まりつつあるが,いわゆるフル規格新線による整備は高機能だが建設コストが高く,かといって他の整備手法では低コストではあるものの高速鉄道とは言いがたいほど低機能であるという問題を抱えている。そのような中,コストを抑えながらも高速鉄道としての一定の水準を確保できる方式として単線新幹線システムが提案されている。本研究では一連の研究の成果を踏まえ,まず,新幹線整備前の表定速度と,各種整備手法の整備単価や整備後の表定速度を用いて基本的な分析をした。その結果,全ての速度域においてスーパー特急方式よりも単線新幹線システムの方が手法が成立しうる旅客数の下限値が小さいこと,整備前の在来線の表定速度が100km/h程度以下の場合においてフル規格に比べて少ない利用者数でも成立する傾向にあることなどがわかった。また,遺伝的アルゴリズムを使って実際の我が国の幹線鉄道網の中でどのような区間において単線新幹線システムが適用されうるのかを探索した結果,単線新幹線はフル規格線に比べると安価であるものの表定速度が劣るため長距離区間には向かないこと,比較的利用者の少ない短距離の支線的な役割の路線に向いていることなどがわかった。(著者抄録)