抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,「営利組織の非営利化」とあらわすことができる企業の非財務情報の開示が経営分析に与える影響について検討している。「パブリック・ディスクロージャー」を具体的にあらわすものとして「IRフレームワーク」に依拠しつつ統合報告の論点を検討する。統合報告がめざすところは,長期的な価値創造能力を評価するための情報を提供することによる機関投資家の行動の変革であり,金融の安定化と持続可能性の達成である。経済的価値をあらわす財務情報に比べて,社会的価値をあらわすCSR/ESGの非財務情報は,誰に対して(Whom),何のために(Why),何を(What),どのように(How)提供し,分析・評価するのかは必ずしも明らかとは言えない。「IRフレームワーク」における統合報告が前提としている財務資本提供者への情報提供の場合,上記の問いに対する回答は価値関連性にもとづいて可能であるが,財務資本提供者以外のステイクホルダーを想定した場合,その判断は難しくなる。(著者抄録)