抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ポピュラ音楽のノリは総じてグルーヴ感と呼ばれている。一般的に,グルーヴ感はテンポによって与えられる演奏時刻(メトロノーム時刻)に対して前後に逸脱して演奏することによって表現できることが知られている。特にブラックミュージックにおいては,メトロノーム時刻よりも大きく遅れて歌うことによって独特のグルーヴ感を表現しており,このような歌唱技法をレイドバック歌唱と呼ぶ。先行研究では,レイドバック歌唱の時間的逸脱と聴覚抹消系に知覚メカニズムとの関係について明らかにされているが,提案モデルでは説明できない歌唱が多数存在する。本稿では,これについて議論するために,ブラックミュージックを代表する3つの楽曲を対象に,メトロノーム時刻と歌唱音との時間的逸脱について調査している。結果,レイドバック歌唱によるグルーヴ感が,局所的な時間的逸脱ではなく,大域的で周期的な変動と関連する可能性について言及している。(著者抄録)