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J-GLOBAL ID：201802281864117633   整理番号：18A2235061

ブナ科樹木の萎凋病(ナラ枯れ)における樹木の枯死機構-病原菌の病原性と樹体内での反応-

著者 (1件)： 鳥居正人 (森林総合研)
資料名： 林業と薬剤  (Forestry Chemicals)
号： 226  ページ： 14-19  発行年： 2018年12月20日 
JST資料番号： G0376B  ISSN： 0289-5285  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・ブナ科樹木の萎凋病の原因となる病原菌Raffaaelea quercivoraおよびそれを伝播する甲虫の一種であるカシノナガキクイムシの動態や枯死機構に関する研究において,これまで比較的数が少なかったが,現在解明されつつあるRaffaaelea quercivoraに関する研究成果について紹介。
・Raffaaelea quercivoraはカシノナガキクイムシの体表やメス成虫の菌嚢に保有されており,本甲虫が樹体を穿孔することによって樹木に穿入する結果,通水阻害によって萎凋症状が発現。
・一方で寄生木も甲虫に対する防御機構を働かせ,これには病原体の感染前から備えられた静的防御機構と感染後に生成される防御物質による動的制御機構の2つがあるが,後者の方が病原体の抑制に効果があるとの報告。

シソーラス用語： ブナ科 ,  *萎凋病 ,  *子嚢菌類 ,  *キクイムシ科【昆虫類】 ,  病原媒介動物 ,  寄生 ,  防御機構 ,  生体防御 ,  枯死 ,  植物生理 ,  免疫 ,  免疫反応
準シソーラス用語： *Raffaaelea quercivora ,  *カシノナガキクイムシ ,  植物免疫 ,  静的防御機構 ,  通水阻害 ,  動的制御機構 ,  免疫応答

分類 (3件)： 異種生物間相互作用  (EE01050A) ,  菌類による植物病害  (FC04052Y) ,  植物生理学一般  (EH02010Y)

引用文献 (27件)：

• Hijii N, Kajimura H, Urano T, Kinuura H, Itami H (1991) The mass mortality of oak trees induced by Platypus quercivorus (Murayama) and Platypus calamus Blandford (Coleoptera: Platypodidae) - The density and spatial distribution of attack by the beetles-. J Jpn For Soc 73: 471-476
• 市原 優・升屋勇人・加賀谷悦子・窪野高徳(2009)ナラ類集団枯損被害地におけるカシノナガキクイムシの穿孔数とミズナラ萎凋の関係.東北林誌14:7-11
• 石山新一朗(1993)山形県朝日村におけるナラ類の枯損実態について.森林防疫42:11-17
• 伊藤進一郎(2000)ブナ科樹木の集団枯死-菌類と昆虫の共生関係のなぞ-.日菌西日本支報10:16-22
• 伊藤進一郎・山田利博(1998)ナラ類集団枯損被害の分布と拡大.日林誌80:229-232

タイトルに関連する用語 (8件)： ブナ科 ,  樹木 ,  萎凋病 ,  ナラ枯れ ,  枯死 ,  病原菌 ,  病原性 ,  樹体