抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本において,野生生物管理者は,シカ個体群を管理するための新しいツールとして夜間淘汰を考慮しているが,効果的な夜間淘汰実践に関する情報はない。2016年10月18日から11月19日まで,北海道中の島において,観測地点からの距離,光度,およびシカの挙動との関係を調べた。2種類の光を用い,逃走開始までの時間を含めて,発光強度,シカの数,群れの大きさ,および逃走行動を記録した。さらに,赤外誘発カメラを用いて,観測地点と餌場間の距離がシカの出現頻度に及ぼす影響を明らかにした。高光度の条件下で,逃走頻度と群れ大きさの間に有意な関係が見出された。観測地点からの距離が増加すると,逃走行動の割合は減少した。さらに,高光度下での逃走行動の割合は,低光度下より高い傾向にあった。さらに,観測地点から25mと50m離れた餌場において,調査期間中よりも調査期間を超えてより多くのシカが撮影された。したがって,観測地点から50~100m離れて餌場を設定すると,以下のようにシカが餌場により頻繁に出現し,逃げる可能性が少なくなり,淘汰の成功が増加する結果が生じる可能性があることが示唆される。野生生物管理者は,シカの警告応答を高めることなく,十分な可視性と安全性を維持するために適切な照明を使用しなければならない。(翻訳著者抄録)