抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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三次元賦形に対応した熱可塑性木質積層板を汎用性プラスチックと一体成形(インサート成形)する技術の確立を目的とした初期段階の取り組みとして,熱可塑性樹脂フィルムを接着剤とした木質積層板(合板)の力学物性に関して,熱圧条件と接着剤量が及ぼす影響を検討した。厚さ1.5mmのウダイカンバのロータリー単板を,低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)あるいは高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)を接着剤として,接着剤の樹脂固形分量を11~181g/m
2,プレス温度130~160°Cと変化させて3ply合板を製造し,接着性能を評価した。結果として,常態でのせん断接着強度において,熱圧温度140°CではLDPE・HDPE共に23g/m
2以上で強度を発現した。熱圧温度160°Cで,LDPEはHDPEとほぼ同等の強度を示した。LDPE・HDPE共に木部破断を伴わずに破壊し,単板損傷が少なかった。これは,可逆的な接着が可能な熱可塑性樹脂積層板にとっては,二次加工で三次元賦形を行う上では有利に働くと考えられた。(著者抄録)