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J-GLOBAL ID：201802286184179609   整理番号：18A1476771

SPring-8赤外物性ビームラインとその応用

Infrared Beamline BL43IR at SPring-8 and its research applications

著者 (3件)： 岡村英一 (徳島大 大学院社会産業理工学研究部) ,  池本夕佳 (高輝度光科学研究セ (JASRI)) ,  森脇太郎 (高輝度光科学研究セ (JASRI))
資料名： 日本赤外線学会誌  (Journal of the Japan Society of Infrared Science and Technology)
巻： 28  号： 1  ページ： 48-57  発行年： 2018年08月01日 
JST資料番号： L1291A  ISSN： 0916-7900  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 大型放射光施設SPring-8の赤外物性ビームラインBL43IRでは,シンクロトロン放射光を高輝度な赤外光源として用いることにより,市販の装置では容易に行えない赤外分光実験が可能になる。例えば分子の指紋振動数領域における10μmよりも高い空間分解能での顕微分光やマッピング分光,遠赤外領域での顕微分光,そして高圧実験や強磁場実験など空間的に制限された試料環境での赤外・遠赤外分光である。また測定対象としても,物理・化学・バイオ分野の基礎研究に加えて,パーキンソン病の研究などの医学応用,電子デバイス・部品などの局所分光評価,毛髪に対するヘアケア製品の効果,微細なポリマーや繊維のミクロ特性評価,古墳出土織物の評価など,非常に幅広い分野にわたっている。この解説では,まず放射光を用いた赤外分光の利点を簡単に述べた後,BL43IRの実験ステーションの概要を解説する。そしてBL43IRを利用して実際に得られた研究結果の例を紹介しながら,BL43IRの利用によりどのような研究が可能になるか述べる。最後に,共同利用施設であるSPring-8でBL43IRを利用するために必要な,課題申請などの手続きについても簡単に述べる。(著者抄録)

シソーラス用語： *ビームライン ,  *放射光施設 ,  物理的性質 ,  赤外スペクトル ,  *シンクロトロン放射 ,  遠赤外線 ,  強磁場 ,  空間分解能 ,  高圧試験 ,  振動数 ,  赤外光源 ,  赤外分光法 ,  固体素子 ,  キャラクタリゼーション ,  顕微分光分析 ,  ヘアケア ,  *SPring-8 ,  高輝度 ,  物性物理学
準シソーラス用語： 高圧実験 ,  物性物理

分類 (2件)： 円形加速器  (BE02020X) ,  電磁場中の粒子の運動及び放射  (BD01030Y)

引用文献 (29件)：

• 入門書として例えば、日本放射光学会編「放射光が解き明かす驚異のナノ世界」(講談社ブルーバックス,2010年).
• 赤外放射光利用に関する解説として例えば、難波孝夫:分光研究54(2005)263.
• 赤外放射光を用いた物性研究に関する解説として例えば、 S.Kimura and H. Okamura, J. Phys. Soc. Jpn. 82, 021004 (2013).
• 難波孝夫:日本物理学会誌 46(1991)578.
• 木村洋昭、木村真一、岡村英一、篠田圭司、森脇太郎、福井一俊、櫻井誠、難波孝夫、放射光14,250(2001).

タイトルに関連する用語 (5件)： SPring-8 ,  赤外 ,  物性 ,  ビームライン ,  応用