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J-GLOBAL ID：201802287946421116   整理番号：18A0556908

サービス付き高齢者向け住宅の住居水準と要介護状態の不適合に関する考察

THE CONSIDERATIONS OF THE MISMATCH BETWEEN THE QUALITY LEVEL OF THE DWELLING UNIT AND THE HEALTH CONDITION OF RESIDENTS IN THE ELDERLY HOUSING WITH SUPPORTIVE SERVICES

著者 (3件)： 三宮基裕 (九州保健福祉大学社会福祉学部臨床福祉学科) ,  HWANG Byung joon (大分大学工学部) ,  鈴木義弘 (大分大学工学部福祉環境工学科建築コース)
資料名： 日本建築学会計画系論文集  (Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ))
巻： 83  号： 744  ページ： 199-208(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： Y0894A  ISSN： 1340-4210  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 序論:日本政府は,高齢者が長く住んできた自身のコミュニティに住み続けることができるようなコミュニティケアシステムを確立することを目指している。2011年に制度化された支援サービス付き高齢者住宅(以下,住宅と称す)はこのシステムの中心的な柱の1つとみなされる。住宅数は5年前から6000以上建てられてきた,そして急速に増えている,その間に住戸の質の問題が指摘されている。本研究の目的は,住宅の住環境の質の改善についての知識を得,住民の健康状態と住戸の品質レベルの間の住宅のミスマッチを明らかにすることである。手法:初めに,ウェッブサイトでシステムを提供する情報から,建物について3,414データを収集した。次に,居住者イメージと住民の健康状態についてアンケート調査を行った。414の住宅の管理団体をターゲットにして,617の回答を得た。結果:多くの住宅が1万人以上が住む都市に建てられてきた。田舎は全体の5.1%に過ぎない。トイレだけが設えられた住戸は56.2%を数える。特に田舎においては,82.2%もがこのタイプである。住宅の間取りには3タイプがある。共有タイプは69.0%を数える。支援業務は4タイプに分けられる;主要な業務タイプはMO と PCである。間取りのタイプとサポート業務タイプの組み合わせによって6つの階級に分類し,アンケートの結果を分析した。R-SとR-Aは,F-SとF-A比較して,独身者だけが住宅に転入することを期待する傾向があった。F-SとF-Aは自立支援の住民か軽い介護の転入を期待してきた。しかし他方,R-SとR-Aは程度か重い介護の住人を予想していた。住人の介護の程度についてクラスター分析を行った。4つの特徴あるクラスターを得ることができた。CLU1かCLU2はF-SとF-Aの約75%を数える。CLU3かCLU4は,R-SとR-Aの約60%を数える。しかしながら,R-SとR-Aに住む住人の約40%は自立か軽い介護である。結論:大抵の住宅は施設が貧弱で住戸の床面積が少ない。故に,住環境の質が良くない。特に,田舎はそのような傾向にある。質が良くない主たる理由は,管理である。団体が介護の必要な住民と単身者の転入を予想していたことである。共有タイプがそのような住民にとって妥当な地域と施設であるとイメージされる。実際,住民の約50%は自助で軽い介護レベルを必要とする。ゆえに,共有タイプの住宅において間取りと住生活にミスマッチがある。田舎では住宅の数が少ない。さらに,住環境の質に問題がある。住宅水準は,住環境の質について考慮されるべきであると結論づけた。住宅は,自助から厳格な介護レベルまでのライフスタイルにマッチすることができるように改善される必要がある。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： サービス ,  *老人 ,  *住環境 ,  アンケート ,  配置計画 ,  クラスタ分析 ,  *集合住宅 ,  *地域医療 ,  平面計画 ,  看護 ,  サービス付き高齢者向け住宅 ,  要介護老人
準シソーラス用語： コミュニティケア ,  要介護高齢者

著者キーワード (10件)： サービス付き高齢者向け住宅 ,  住居水準 ,  要介護状態 ,  入居者像 ,  都市規模 ,  Elderly housing with supportive services ,  Quality level of the dwelling unit ,  Health condition ,  Image of the resident ,  City size comparison

分類 (2件)： 住宅問題  (RD03020R) ,  都市問題,都市防災  (RD01030O)

引用文献 (22件)：

• 1) Mariko, S. : Home as a foundation in the Integrated community care, Hiroshi, T. (Ed): The Integrated Community Care System, Ohmsha, Ltd., pp. 130-149, 2012.3
  園田眞理子 : 地域包括ケアの基盤としての住まい, 高橋紘士 編: 地域包括ケアシステム, オーム社, pp. 130-149, 2012.3
• 2) Ministry of Health, Labour and Welfare, Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism : Basic policies on a preparation of the housing on the senior stage, Notification No. 3, 2016.8. 19
  厚生労働省, 国土交通省 : 高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針, 厚生労働省・国土交通省告示第3号, 2016.8. 19
• 3) Ministry of Land, infrastructure, Transport and Tourism : Present and analysis for the residences for elderly people with service, 2014.3. 31
  国土交通省 : サービス付き高齢者向け住宅の現状と分析(平成26年3月末時点), サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム http://www.satsuki-jutaku.jp/doc/system_registration_02.pdf
• 4) Ministry of Land, infrastructure, Transport and Tourism : The report of the investigative meeting on the state of the preparation for the elderly housing, Press release, 2016.5. 24
  国土交通省 : サ高住整備等のあり方に関する検討会とりまとめ, 報道発表資料, 2016.5. 24
• 5) Motohiro, S. Yoshihiro, S. and Byung joon, H. : Comparative analysis of living space forming equipment and life support of the elderly housing in urban and rural areas, Summaries of Technical Papers of Annual Meeting, Architectural Institute of Japan, Architectural Planning and Design, pp. 37-38, 2015.9 (in Japanese)
  三宮基裕, 鈴木義弘, 黄昞峻 : 都市規模からみたサービス付き高齢者向け住宅の空間構成と支援形態, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 建築計画, pp. 1101-1102, 2015.9

タイトルに関連する用語 (2件)： サービス付き高齢者向け住宅 ,  介護