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J-GLOBAL ID:201802289916322804   整理番号:18A0742122

異常に弱かった過去150年間のラブラドル海の対流と大西洋の鉛直循環

Anomalously weak Labrador Sea convection and Atlantic overturning during the past 150 years
著者 (13件):
資料名:
巻: 556  号: 7700  ページ: 227-230  発行年: 2018年04月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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大西洋の南北方向の鉛直循環(AMOC)は,地球の気候において重要な役割を果たしている海流系であり,熱を再分配し,炭素循環に影響を及ぼしている。AMOCが近年弱まっていることが示されている。この弱化は,ラブラドル海における対流の十年スケールの変動を反映している可能性があるが,観測データが短期間であるため,ラブラドル海の対流とAMOCに関する現在の状態と変動の長期的な全体像は得られていなかった。本論文では,AD1850頃の小氷期(LIA)の終了以降の過去約150年間のラブラドル海深部の対流とAMOCが,それ以前の1500年と比べて異常に弱かったことを示す古海洋学的証拠を提示する。古気候の再構築結果は,遷移が,LIAの終了への著しく急激な変化として生じたか,過去150年間にわたってより緩やかで継続的な弱化として生じたかのどちらかであることを示している。このあいまいさは,さまざまな代理指標に対するAMOC以外の要因の影響,あるいはAMOCの個々の要素に対してこうした代理指標の感度が異なることに起因すると考えられる。我々は,北極海とノルディック海からの淡水の流出(氷河とLIAの初期に発達し厚くなった海氷の融解に由来する)がLIAの終了に向かって増大したため,ラブラドル海の対流とAMOCが弱まったことを示す。弱化がその後あまり回復していないのは,ヒステリシスに起因しているか,20世紀にグリーンランド氷床が融解したためである可能性がある。今回の結果は,ラブラドル海の対流とAMOCの近年の十年変動は,背景状態が変則的で弱い時期に生じていることを示唆している。今後の研究は,今回報告したAMOCの弱化に,気候の内部変動と初期の人為的強制が果たした役割を絞り込むことを目指すべきである。Copyright Nature Japan KK 2018
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分類 (3件):
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層位学,地史学,古地理学一般  ,  第四紀  ,  海洋の構造・力学・循環 
タイトルに関連する用語 (5件):
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