抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【目的】三重陰性乳癌のULK1調節細胞死を標的とする小分子を発見し,その潜在的機構を明らかにする。【方法】ULK1発現を,癌ゲノム地図(TCGA)分析と組織マイクロアレイ(TMA)分析によって分析した。ULK1作動薬はin silicoスクリーニングを用いて設計され,化学合成とNBSPによって修飾された。キナーゼと抗増殖活性によりスクリーニングした。LYN-1604の活性化部位に重要なアミノ酸残基を部位特異的変異誘発とin vitroキナーゼアッセイ及びADP-Gloキナーゼアッセイにより決定した。LYN-1604誘発細胞死の機構を,蛍光顕微鏡,ウェスタンブロット法,フローサイトメトリー分析,免疫細胞化学,ならびにsiRNAとGFP-mRFP-LC3プラスミドトランスフェクションによって研究した。潜在的ULK1相互作用因子を,比較マイクロアレイ分析を実行することによって発見し,LYN-1604の治療効果を異種移植乳癌マウスモデルによって評価した。【結果】著者らは,ULK1が乳癌組織標本,特に三重陰性乳癌(TNBC)において著しく下方制御されたことを見出した。32の候補小分子を合成し,最良の候補ULK1アゴニストとしてLYN-1604と名付けた小分子を発見した。さらに,3つのアミノ酸残基(Lys50,Leu53およびTYR89)がLYN-1604およびULK1の活性化部位に重要であることを同定した。続いて,LYN-1604がMDA-MB-231細胞においてULK複合体(ULK1-mATG13-FIP200-ATG101)を介してオートファジー関連細胞死を誘導することを示した。著者らは,LYN-1604がオートファジーとアポトーシスを伴うATF3,RAD21およびカスパーゼ3に関与する細胞死を誘導することも見出した。さらに,LYN-1604は,in vivoでULK1調節細胞死を標的とすることにより,TNBCに対する良好な治療的可能性を有することを示した。【結論】小分子(LYN-1604)は,in vitroおよびin vivoでのTNBCのオートファジーおよびアポトーシスに関連したULK1調節細胞死を標的とすることにより治療可能性を有し,新しい抗TNBC薬物候補として利用できる。Data from Wanfang. Translated by JST【JST・京大機械翻訳】