特許
J-GLOBAL ID:201803006529386625

合成リガンドまたはアルギニル化BIPのP62 ZZドメインへの結合を介した、オートファジー活性による神経変性疾患の抑制および処置

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 葛和 清司
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2018-509557
公開番号(公開出願番号):特表2018-533544
出願日: 2016年07月15日
公開日(公表日): 2018年11月15日
要約:
本発明の薬物動態および主要技術は、図1に要約される。特に、変異ハンチントンおよびアルファ-シヌクレインなどの悪性ミスフォールドタンパク質は、凝集し、オリゴマー凝集体(1、2)、線維性凝集体(3)となり、最終的には封入体(4)となる。若い神経細胞は、細胞質に分泌されるBiPなどの小胞体シャペロンのN末端アルギニル化を介して大量のNt-Argを生成し、次いで、アルギニル化されたBiP(R-BiP)はミスフォールドタンパク質(6)に結合して分泌される。リガンドとしては、R-BiPのNt-Argがp62 ZZドメインに結合し(7)、通常は不活性化していて閉じた形態のp62が、開いた形態に変化して、構造的活性化をもたらす(8)。結果として、PB1およびLC3-結合ドメインが露出する。PB1ドメインはオリゴマー化を誘導し(9)、オートファジーにより分解できるp62体(10)としての集結をもたらす。次いで、p62は、オートファゴソーム膜から突出しているLC3に結合し、オートファジーターゲティング(11)の完了およびリソソームタンパク質分解をもたらす。オートファジータンパク質分解は、若いニューロンでは強力であるので、細胞毒性のあるタンパク質の凝集体(1〜5)は蓄積しない。しかし、古い神経細胞では、ステップ5〜11を含むオートファジータンパク質分解は、弱くなっており、タンパク質凝集体(1〜5)が蓄積して細胞毒性を生じる。本発明においては、p62は、p62 ZZドメインの低質量リガンドを用いることにより、意図的に活性化され(12、13)、ハンチントンおよびアルファ-シヌクレインタンパク質の凝集体を効果的に除去する。特に、ステップ12において、リガンドとつながったp62は、p62-R-BiP-ミスフォールドタンパク質のオリゴマー化(9)とオートファジー凝集体の形成(10)を加速させる。ステップ13においては、リガンド-p62結合体は、オートファジー活性化因子(14)として作用し、オートファゴソームの形成(15)を加速するために、LC3の合成およびLC3-IのLC3-IIへの変換を誘導する。
請求項(抜粋):
神経変性疾患の抑制および処置のための医薬組成物であって、活性成分としてp62 ZZドメインに結合するリガンドを含む、前記組成物。
IPC (10件):
A61K 31/137 ,  A61P 25/00 ,  A61K 38/05 ,  A61P 43/00 ,  A61P 25/28 ,  A61P 25/16 ,  A61P 25/14 ,  A61P 25/08 ,  A61P 9/00 ,  A61P 21/00
FI (11件):
A61K31/137 ,  A61P25/00 ,  A61K38/05 ,  A61P43/00 121 ,  A61P25/28 ,  A61P25/16 ,  A61P25/14 ,  A61P25/08 ,  A61P9/00 ,  A61P21/00 ,  A61P43/00 111
Fターム (40件):
4C084AA02 ,  4C084AA03 ,  4C084BA01 ,  4C084BA08 ,  4C084BA14 ,  4C084BA23 ,  4C084MA02 ,  4C084NA05 ,  4C084NA14 ,  4C084ZA01 ,  4C084ZA06 ,  4C084ZA15 ,  4C084ZA16 ,  4C084ZA36 ,  4C084ZA94 ,  4C084ZC41 ,  4C084ZC75 ,  4C206AA01 ,  4C206AA02 ,  4C206FA11 ,  4C206MA01 ,  4C206MA02 ,  4C206MA03 ,  4C206MA04 ,  4C206MA11 ,  4C206NA05 ,  4C206NA14 ,  4C206ZA06 ,  4C206ZA15 ,  4C206ZA16 ,  4C206ZA36 ,  4C206ZA94 ,  4C206ZC41 ,  4C206ZC75 ,  4H045BA10 ,  4H045BA11 ,  4H045BA16 ,  4H045CA40 ,  4H045EA20 ,  4H045GA26

前のページに戻る