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J-GLOBAL ID：201902212510518745   整理番号：19A2428790

琵琶湖流入河川におけるアユの産卵場の表面硬度の特徴

Characteristics of surface hardness of spawning riverbed of Ayu(Plecoglossus altivelis altivelis) in Lake Biwa basin.

著者 (4件)： 水野敏明 (滋賀県琵琶湖環境科学研究センター) ,  東善広 (滋賀県琵琶湖環境科学研究センター) ,  北井剛 (滋賀県立琵琶湖博物館) ,  小島永裕 (滋賀県琵琶湖環境科学研究センター)
資料名： 応用生態工学  (Ecology and Civil Engineering)
巻： 22  号： 1  ページ： 93-101(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： L3837A  ISSN： 1344-3755  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 琵琶湖流域では,近年アユの産卵数が減少し,特に 2017 年の産卵数は少なかった.そのため,アユの産卵場を改善することが喫緊の課題となっている.アユは水の流れでゆらぐような「浮き石状態」の河床を産卵場として選択する.そのため,産卵場の表面の河床硬度を評価して,産卵場改善することが必要とされている.既存研究におけるアユの産卵場の河床硬度の定量化は,シノや長谷川式土壌貫入計で行われてきたが,精度や再現性に欠点があった.そこで,これまで利用されてこなかった山中式土壌硬度計を用いて,アユの産卵場の表面の河床硬度を高精度に評価することを研究目的として実施した.調査は 2014 年 9 月に安曇川,塩津大川,姉川,愛知川の 4 つの琵琶湖流入河川の砂州縁辺の水際のアユの産卵場の河床露出部で行った.調査の結果,河床硬度の中央値は,産卵場が 0.22 kgf/cm² であった.また非産卵場は 1.40 kgf/cm² であった.産卵場と非産卵場では U 検定で統計的に 5%有意で差異があった.さらに, 混合効果ロジスティック回帰モデル式による河床硬度と産卵の有無の統計解析の結果,河床硬度が 1.0 kgf/cm² 以下になれば産卵確率が 40%以上になる傾向がモデル式から示された.最後に,山中式土壌硬度計と他の測定方法の違いと利点や,水中の産卵場の河床硬度との比較の必要性など,山中式土壌硬度計によるアユ産卵場の河床硬度の評価方法についての有用性や今後の課題について考察した.(著者抄録)

シソーラス用語： 湖沼 ,  河川 ,  *アユ ,  *生息場所 ,  *硬度 ,  *河床 ,  土壌物理特性 ,  産卵
準シソーラス用語： 琵琶湖 ,  流入河川 ,  *産卵場 ,  *表面硬度 ,  土壌硬度

著者キーワード (10件)： Ayu ,  Lake Biwa ,  quantification of monitoring ,  spawning riverbed hardness ,  Yamanaka type soil hardness tester ,  Ayu ,  Lake Biwa ,  quantification of monitoring ,  spawning riverbed hardness ,  Yamanaka type soil hardness tester

分類 (2件)： 魚類  (FH02020K) ,  土壌物理  (FB04030R)

引用文献 (25件)：

• 東幹夫(1973)びわ湖における陸封型アユの変異性に関する研究:IV.集団構造と変異性の特徴についての試論.日本生態学会誌 23: 255-265.
• 知花武佳・林融・三宅基文(2007)河川中流域における土砂の動態が早瀬の物理環境に及ぼす影響.水文・水資源学会誌 23: 362-372.
• ダイトウテクノグリーン株式会社 (2018) 長谷川式土壌貫入計取扱説明書 Ver5.2.(https://www.daitoutg.co.jp/prd/pdf/kannyu5.2.pdf, 2019 年 1 月11 日確認).
• 長谷川秀三 (2006) 特集「斜面の安定と根系を巡る諸問題」 根系深さの推定手法.日本緑化工学会誌 31: 346-351.
• 長谷川秀三 (2008) 特集・樹木の診断と対策:土壌診断の方法について.グリーン・エージ 2008 年 8 月号 No.416 号.一般財団法人日本緑化センター,東京.

タイトルに関連する用語 (5件)： 琵琶湖 ,  流入河川 ,  アユ ,  産卵場 ,  表面硬度