抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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企業の大規模化につれて所有と経営の分離現象が生じ,株主と経営者の間には「委託-代理」関係が形成される。株主(厳密にいうと大株主)は専門経営者に経営を委託し,専門経営者は株主の代理として企業の経営活動を行うことになる。しかし,株主の利害と経営者の利害は必ずしも一致するとは限らない。ここで,経営が委託された専門経営者を如何に監視・牽制するかという問題が問われている。このような問題が企業統治の主要な論点ともいえる。企業統治の議論においては,取締役を含む経営層をどのような組織で,どのような方法で有効に監督・監視するかが重要な課題となる。特に,中国の株式会社は政治的,経済的,文化的背景により独自の特徴がある。その特徴として,従業員代表における取締役会への参加(任意),監査役会への参加が挙げられる。また,二層制システムを採用しながら取締役会の傘下に監査委員会を含む各種委員会を設置することも特徴の1つである。本稿では,中国における上場会社240社の基礎的なデータを取り上げながら,株式会社の取締役会と監査役会について初歩的な考察を行いたい。これらの考察を通して,中国の上場会社の企業統治の特徴の提起に繋げたいと思う。(著者抄録)