抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本では地下シロアリのイエシロアリCoptotermes formosanus ShirakiとヤマトシロアリReticulitermes speratus(Kolbe)の被害が経済的に最も重要である。近年,シロアリ防除に対しては,レスケミカルまたはケミカルフリーな防除方法が注目されてきている。ケミカルフリーな防除方法として,砂利のような粒子を用いた物理バリアが環境への安全性,費用効果,効果の持続性の点から検討され,種々の粒子材料を用いた物理バリアがいくつかの国では実用化されてきた。本研究では,実験住宅床下において,石粉造粒材料,ゼオライト造粒材料,ゼオライト破砕材料,カルサイト,シリカゲル破砕材料,シリカゲルビーズ,ガラスビーズの7種類の粒子材料を物理バリアとして用い,ヤマトシロアリに対して7年間にわたり貫通阻止性能を評価した。その結果,ゼオライト造粒材料(粒子径1.00~4.00mm),ゼオライト破砕材料(1.40~2.80mm),カルサイト(1.40~2.80mm),シリカゲル破砕材料(1.40~2.80mm)を用いた粒子層はヤマトシロアリの貫通を阻止した。一方,シロアリに貫通された粒子層の全ては,粒子敷設領域の角部に生じた隙間から貫通のみが観察された。粒子層の角部直下に設置した餌杭がシロアリによって完全に消費され,それによってできた空洞へ粒子が流出したために,角部の粒子層に隙間が生じシロアリが侵入できたと考えられる。(著者抄録)