抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ファジィ推論システムの学習に関する多くの研究が行われている.これらの研究の多くが最急降下法を用いているが,パラメータの初期値設定により,学習後のモデルの精度やルール数が影響をうけることが指摘されている。これを改善するための多くの方法が提案されているが,必ずしも満足できるシステム構成とはなっていない.ベクトル量子化を使って,パラメータの初期値を設定する方法は,少ないルール数で高い精度を実現する方法の一つとして知られている.一方で,この方法の問題点としては,後件部の重みパラメータの初期値設定を行う効率的な方法が知られていないことである.それゆえ,前件部パラメータと後件部パラメータの初期値を設定する方法を最急降下法に取り入れることで,この学習法の能力改善が期待できる.本論文では,あらかじめ学習用の入出力データを用いて,ベクトル量子化により入力空間の分割とその空間での重み設定を行い,これらをパラメータの初期値として用いるファジィ推論システムの学習法を提案し,その有効性を示す。(著者抄録)