抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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同じ国のなかでも地域によって起業活動の水準に大きな違いが存在することが先行研究では指摘されてきた。本稿は,日本における起業活動の水準の地域差を把握するとともに,この差を生み出す要因を明らかにすることを目的とする。分析にあたっては,先行研究を踏まえ,変化のスピードが遅い地域要因と地域における起業活動の経路依存性に焦点を当てる。また,起業活動の水準を既存企業・事業所数ではなく労働力人口に対する開業数で把握する(労働市場アプローチ)。動的パネルモデルの手法などを用いて行った分析の結果,1)起業活動の水準の地域差は他の先進国と同様に大きくかつ持続的であること,2)変化のスピードが遅い地域要因と経路依存性の両方によって地域差の持続性は生み出されていること,3)経路依存性を勘案すると今後見込まれる労働力人口の減少ほどには起業数は減少しない可能性があること,などが明らかにされた。以上の結果を踏まえ政策含意が議論される。(著者抄録)