抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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株式会社浅井農園は,施設野菜経営における競争力の強化をもたらすユニークな農業バリューチェーンを構築し,最適化することに基づく経営開発プロセスを導入した。「現場性能の向上に向けての研究開発型農業カンパニー」のスローガンの下で,我が社は新たな品種を研究開発し,新たな栽培と管理技術を開発し,高度に生産的な農産物生産工程管理システムを実現した。加えて,差別化戦略を通した農産物開発の安定した統合のために垂直統合を行った。非農業企業とのパートナーシップを積極的に推進し,異なる分野における企業が持つ高度に競争力のある技術とノウハウを組み込むために,様々な共同研究開発プロジェクトを実施した。結果として,生産性と収益性を向上させるために,浅井農園の高い生産管理技術とこれらのプロジェクトを統合することによって実現された。さらに,パートナー企業の資本強度と財務能力を利用することにより,グループとしての事業規模の拡大に成功した。浅井農園におけるチェリートマト事業の進化と発展に関わる2つの主な要因は,「差別化戦略」と「数値化経営」である。「差別化戦略」の具体的な結果の例は,「クラスタ型チェリートマト(うれし野)」であり,製品概念を消費者に伝え,他の製品との区別につながる。また,解析法としてバリューチェーン解析を用いて,差別化戦略を構築した。さらに,これらの差別化戦略を実行する際に,品質管理における「数値化経営」戦略を実行するための管理概念を設定した。生産工程における種々の管理項目に関して,「ディジタル化=可視化」の理念をできるだけ実行した。一般的基準に基づく生産管理に関する作業によって,すべての従業員は彼らの作業をさらに標準化し,その先に生産性が向上した。その結果,組織全体の生産性が向上した。数値化経営を実現するツールとして,栽培管理,労務管理,業務管理などにおけるICTの導入を進めており,作業の標準化と生産性の向上において多くの成功ストーリーと業績を得ている。「数値化経営」におけるICTの利用のいくつかの例として,植物成長における栽培環境を最適化するために導入された複雑な環境制御システム,および労務管理とMBOを効率的かつ効率的に実施できる労務管理システムが含まれる。このように,浅井農園は「差別化戦略」を中心とした市場を開発し,市場要求に応えるための「数値化経営」により再現性のある生産システムを確立した。また,バリューチェーンを最適化し,迅速な事業規模の拡大を実現し,企業との連携を通して全体としてグループの競争力を強化し,価値を最大にするために働いている。しかしながら,優れたビジョンと経営戦略があるとしても,このビジョンを確実かつ迅速に実行できる組織がなければ,競争力を強化し,管理開発を維持することは不可能である。浅井農園では,経営戦略の執行能力に焦点を合わせて,「人的資本」の開発に力を入れ,就業から教育と定着までの人的資本の構造を構築することに挑戦している。そのため,考えられる「農業社員イメージ」としては,「農業」,「事業」,「科学」の3要素を組み合わせた「人的資本」である。また,近年,高い英語能力は企業を連結させるための必須条件である。農業の競争力を強化するための鍵は,なんと言っても「人的資本」である。(翻訳著者抄録)