抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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福島沖の海底堆積物における放射性セシウム濃度は,2013年~2015年の3年間にわたって監視されている。連続的に測定できる曳航型ガンマ線スペクトロメータを用いて海底堆積物中の放射性セシウム濃度分布を地図化した。総計2400km以上(2013年10月から2013年12月にかけて約800km,2014年11月から2015年2月まで約980km,2015年10月から2015年12月まで約600km)にわたる測定を行った。2015年度の調査地域における
137Csの平均濃度は45Bq/kg-wetであり,2013年度の地域における平均76Bq/kg-wetと比較して約40%減少した。福島第一次発電所の近傍で,比較的高い濃度の蓄積
137Csが観察された。特に,2013年12月に行われた6km東の調査線の調査で,深さ8mの崖の底において,植物から
137Csが高濃度で堆積された地点が見出された。2014年11月に実施された調査では,平均濃度は2013年度の20%に減少した。
137Cs濃度は,原子力発電所から10km東では減少し,一方,1Fの20km以上東の地点では,宮城県から南西にシルト帯が存在するため,
137Csは数百Bq/kg-wet以上の比較的高い濃度で蓄積し,収集した土壌試料は16%から31%の水分を含むシルト帯であった。(翻訳著者抄録)