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J-GLOBAL ID:201902233143343080   整理番号:19A1123248

醍醐寺蔵「仏涅槃図」の色料に関する研究

Studies on Colorants Used for the Colors on Nehan-zu at Daigoji Temple
著者 (3件):
資料名:
号: 62  ページ: 14-27,1(1)-1(3)  発行年: 2019年03月20日 
JST資料番号: L4314A  ISSN: 1342-0240  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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醍醐寺で保存されているニルヴァーナに入っている仏の画像である鎌倉期涅槃図の元の色は,一部が塗り重ねられ,また経年劣化のために同定することが困難であった。仏教絵画は教義を象徴的に表現しているため,使用される色も象徴的である。絵画の更なる再生のために,本研究では,涅槃図で使用された元の色を,色の機器分析とそれらの対応する象徴性に対する研究を通して調査した。本研究では,絹の地色,青色および持国天の顔の細部における色に焦点を合わせた。絹の地色に関して,特異的な色素は観察されず,機器分析はタンニンが染色に使用された可能性を示唆した。絹に使用したタンニン系染料は,サイジング絹に使用された明礬により絹を黄色に変える効果を生み出した。また,蓮は仏教に対して象徴的かつ深く関連している。蓮葉染料に関する言及は,東大寺における仏陀が祀られた時代の正倉院文書に見いだされる。蓮葉染料は,本研究で調製された標準色試料において軟黄土色を示し,絹の地色として適しているように見えた。さらに,曝露実験を行ったところ,蓮葉染料の堅牢度はサイジング絹のそれよりも長く維持されていることが分かった。また,曝露実験期間中にカビがサイジング絹上で成長していたため,蓮葉枯死の抗微生物効果が示された。インジゴおよびアズライト顔料はいずれも青色を表したが,それらは区別して使用され,象徴的な意味を示した。持国天の顔の色に関して,陰陽に基づく羅針盤の方向を象徴化する色に従うとすれば,本研究では,現在の色が元の色ではなく,以前の復元の結果であると結論した。象徴性と機器分析と組み合わせることにより,元の色を決定することができた。(翻訳著者抄録)
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科学技術一般  ,  顔料・塗料一般 
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