文献

J-GLOBAL ID：201902234213471058   整理番号：19A0611338

ネオン薄膜の弾性異常

Elastic Anomaly of Thin Neon Film

著者 (5件)： MAKIUCHI Takahiko (Keio Univ., Yokohama, JPN) ,  YAMASHITA Katsuyuki (Keio Univ., Yokohama, JPN) ,  TAGAI Michihiro (Keio Univ., Yokohama, JPN) ,  NAGO Yusuke (Keio Univ., Yokohama, JPN) ,  SHIRAHAMA Keiya (Keio Univ., Yokohama, JPN)
資料名： Journal of the Physical Society of Japan  (Journal of the Physical Society of Japan)
巻： 88  号： 3  ページ： 034601.1-034601.6  発行年： 2019年03月15日 
JST資料番号： G0509A  ISSN： 0031-9015  CODEN： JUPSA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 吸着された分子膜は,バルクの対応物では観測されない種々の未知現象を示す二次元系を提供する。1Kまでの多孔質ガラス上に吸着した薄いネオン膜の弾性を,ねじり振動子法により測定した。ネオン膜のせん断弾性率は,低温で過剰散逸を伴い異常に増加した。この挙動は高温でのソフト(流体様)状態から低温での硬い(固体状)状態へのクロスオーバを示した。異常現象の温度依存性は,最近の研究で見出されたヘリウム膜の弾性異常と定性的に類似していた。しかし,散逸ピーク温度は約5Kで一定になり,これはヘリウムの場合とは反対で,それはギャップ局在相と移動(超流体)相の間の量子相転移の臨界被覆率で0Kに減少した。ネオン膜は量子相転移または超流動性を示さない古典的な系として振舞うが,膜はバルクの三重点,24.6Kよりもはるかに低い温度に強く過冷却される可能性があると結論した。著者らの結果は,弾性異常が無秩序基板上に吸着された原子または分子膜の普遍的現象であることを示唆する。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *ネオン ,  ガラス ,  吸着 ,  ねじり振動 ,  剛性率 ,  クロスオーバー効果 ,  *エネルギー散逸 ,  *共振周波数 ,  *過冷却 ,  三重点 ,  相転移 ,  弾性係数 ,  散逸 ,  *弾性 ,  多孔質ガラス ,  量子相転移 ,  *機械的性質
準シソーラス用語： 弾性率 ,  分子薄膜

分類 (1件)： 固体の機械的性質一般  (BL01021C)

引用文献 (25件)：

• J. Tao and A. M. Rappe, Phys. Rev. Lett. 112, 106101 (2014).
• D. P. Broom, Hydrogen Storage Materials (Springer, London, 2011).
• C. Chen and J. Hone, Proc. IEEE 101, 1766 (2013).
• A. Casey, H. Patel, J. Nyéki, B. P. Cowan, and J. Saunders, Phys. Rev. Lett. 90, 115301 (2003).
• M. Neumann, J. Nyéki, B. Cowan, and J. Saunders, Science 317, 1356 (2007).

タイトルに関連する用語 (3件)： ネオン ,  薄膜 ,  弾性