抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2017年に,これまでにIFLAが発表してきたFRBR,FRAD,FRSADを統合したモデルであるIFLA Library Reference Model(IFLA LRM)が発表された。本稿では,まずIFLA LRMの概要を紹介し,これまでの3つのモデルとの相違点を述べる。採用された利用者タスクや実体がこれまでと異なることはもちろん,例えば属性が大幅にスリム化されていること,参照モデルであることが強調されていることなどが相違点として挙げられる。その後,筆者が気づいたIFLA LRMの若干の問題点に触れる。問題点とは例えば,著作の曖昧性や,典拠データに関する議論が後退したことなどである。さらに日本でIFLA LRMを適用する上での課題として,著作の典拠コントロールや,一部の関連を付与するための高度に知的かつ専門的な知識と判断力を持つ人材が不足していることを挙げた。最後に,以上の議論を踏まえて,FRBR Familyとは何であったのか,再度の意味づけを試みる。(著者抄録)