抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ウェッデル海における2層構造の水柱の安定性に関する重要な制御因子は,その海氷被覆であり,それは混合層を基部における熱バリアによる負のフィードバック機構(NFM)を通して作用する。本研究は,NFMが,海氷被覆の有無での,様々なバックグラウンドの混合係数(粘性νと拡散性κ)と地球の自転(コリオリパラメータf)を用いて実験を実行するために,微細分解能の非静水圧モデルを用いて水柱の安定性と転倒に混合を与える問題を再検討した。NFMのない氷のない場合には,混合層において対流が促進されるので,水柱の不安定化と混合は,低いν(κ)とf=0によって加速される。活発な対流は深い層からの上向き塩フラックスを増加させると同時に上向きの熱フラックスに反して混合層を高密度化させる。NFMを伴う氷被覆の場合は,対照的に,不安定化と混合は,低いν(κ)とf=0によって減速される。混合層の対流による上向きの熱フラックスはNFMを通して氷形成を減少させることによって不安定化を遅らせる。一方,より低いκは混合を減速させ,混合層基部におけるキャベリング不安定性を抑制する。結果として,不安定化と混合の全過程には最大で2か月以上を要する。追加実験は観測データと共に,このようなゆっくりとした過程がウェッデル海で起こった可能性があることを示唆した。Copyright 2018 The Oceanographic Society of Japan and Springer Japan KK, part of Springer Nature Translated from English into Japanese by JST.