抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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画像や音声信号には,さまざまな空間的・時間的規則性が存在している。その中に潜んでいる構造を抽出しようと,これまでさまざまな手法が開発されてきた。本稿では,Geman-Davisの自己組織化モデルを用いた計算機実験を紹介する。このモデルは,学習にしたがい必要に応じて高次の特徴を捉えた素子が新たに追加される,欠測値を自然に扱えるなど,ほかの神経回路モデルにはないおもしろい特徴がある。新たに付け加えられた高次の素子の出力は,入力信号に存在する欠測値の推定に使われる。ここでは,縦棒と横棒から構成される8×8の入力信号を与えた単純な例を用い,どのように,入力信号の構造を捉えた内部表現が形成されるかを紹介する。本モデルが提案された直後に,マルコフ確率場を使い対象をモデル化する手法,ボルツマン・マシンという単純で使い勝手のよい手法が生まれた。このためか,本モデルの特性はほとんど研究されていない。新しい素子を追加するタイミング,高次ボルツマンマシンとの関係性など,これから研究すべき点は多い。(著者抄録)