抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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IoTの普及によって様々なセンサが家電に取り付けられ,そこから得られる情報によりライフログデータの取得が可能となった.ライフログデータはセンサが搭載されている家電では収集が容易であるが,特殊なセンサの無い家電や扉,椅子といった家具ではデータの収集が難しい.これまでそのような家電や家具などの状態推定には加速度センサやWi-Fiの電波が用いられてきたが,移動の有無や推定対象物の大きさによって推定精度が大きく左右される問題があった.そこで本研究では,Bluetooth Low Energyビーコン(以下BLEビーコンと呼称)を家電や家具などモノの中に直接入れ,状態によって変化するBLEビーコンの電波強度をもとに推定を行う手法を提案する.BLEビーコンの電波は微弱であるため,環境の変化による電波の乱れが発生しやすい.そのため提案手法では,取得した電波強度データに対しデジタルフィルタの一つであるローパスフィルタを適用しノイズの除去を行う.また,本手法では推定対象物の移動も考慮するため,簡単な閾値処理だけでは推定が困難である.そこで,安定センシング区間という概念を導入し,電波強度が安定している区間を用いて推定精度の向上を試みる.見つかった安定センシング区間に対し動的に変更できる閾値を用いて状態推定を行う.上記の方法を冷蔵庫の開閉や金庫の開閉,座椅子の着座の状態推定に適用し推定精度を確かめた.その結果,冷蔵庫の開閉推定では99.2%,金庫の開閉推定では93.8%,座椅子の着座推定では98.9%の精度で推定できた.(著者抄録)